財務省が28日に実施した2年利付国債入札は、大きいほど入札の不調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)が2016年以来の大きさとなった。市場参加者からも「弱い結果」だったとの声が出ており、来週以降の長期債や超長期債の入札に不安を残した。

テールは3銭4厘、前回は7厘だった。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.97倍と、過去12カ月平均(3.74倍)や前回(3.63倍)を下回った。最低落札価格は99円95銭、市場予想は99円99銭5厘だった。

表面利率は1.7%と1995年4月以来31年ぶりの高水準だったが、利回りの高さより、日本銀行の利上げ加速への警戒感が上回った格好だ。長期国債先物9月物は一時前日比40銭安の126円ちょうどまで下げ幅を拡大。新発5年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い2.195%と過去最高水準を更新した。

SMBC日興証券の奥村任チーフ金利ストラテジストは、入札は弱かったと指摘する。「市場は日銀の利上げペース加速を織り込んでいるが、ターミナルレート(利上げ到達点)はもっと高いという見方もあり、今回の入札ではその見方が勝ったようだ」と語る。

来週は10年債入札や30年債入札が行われる。奥村氏は「これまでも利上げペース加速の織り込みに伴い金利が全般に上昇してきたため、2年債入札の弱い結果は来週以降の入札にも波及する可能性がある」と分析。長期金利(新発10年債利回り)は「来週中にも3%に達する可能性がある」とみている。

日銀の氷見野良三副総裁は27日の会見で、これまで以上に物価の上振れリスクを意識し、9月を含め毎回の金融政策決定会合で利上げ時期やペースについてしっかり議論するとの見解を示した。スワップ市場が織り込む9月利上げ確率は8割強で、来年1月までに計2回、同7月までに3回の利上げが織り込まれている。

(3段落以降に市況やコメントを追加し更新します)

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