(ブルームバーグ):OpenAIは25日、新たに開発した半導体「Jalapeno(ハラペーニョ)」がテストでエヌビディアの現行製品を上回る性能を示したと発表した。OpenAIでも独自のAI向け半導体開発が進展していることが明らかになった。
発表によると、Jalapenoは消費電力当たりで処理できるAIの演算量と、応答を返す速さで、エヌビディアの半導体を上回った。OpenAIの半導体部門責任者、リチャード・ホー氏によると、テストでは、Jalapenoと、今回使用した公開ベンチマークで最も高い性能を示していたエヌビディアの「GB300」を比較した。
対話型AIのChatGPTを手掛けるOpenAIはAIインフラを自前で構築する幅広い取り組みの一環として、今年後半には自社のAIモデルでJalapenoの利用を開始する計画だ。現在のAI半導体市場はエヌビディアが支配的な立場にいるが、多くの企業が独自半導体の開発に相次いで乗り出している。
OpenAIは、多様なカスタム半導体を手がけているブロードコムと共同で、Jalapenoを開発した。両社は昨年に提携し、今年6月には、Jalapenoを記録的な短期間で開発したと発表していた。
半導体には通常、AI処理を大量にこなす能力に優れたものや、素早い応答を得意とするものがあるが、ホー氏は、Jalapenoはその両方を兼ね備えていると強調した。OpenAIは今後、どのAIモデルをJalapeno上で稼働させるかを決める。ホー氏は、これにより顧客にとっては、コスト削減やより良い性能につながる選択肢が増えることになると説明した。
ホー氏によると、Jalapenoは700ワットという低い消費電力で高い性能を発揮でき、電力が主要なコストとなるデータセンターの運用費の削減にもつながる。
Jalapenoは、出荷が始まったばかりのエヌビディアの次世代半導体「Vera Rubin(ベラ・ルービン)」との比較テストは行っていない。また、エヌビディアが強みを持つAIモデルの学習向けに設計されたものでもない。Jalapenoは、学習を終えたモデルがプロンプトへの応答やタスクの処理を行う、AIの推論段階を想定している。
Jalapenoは処理速度に優れており、これまで異なる種類のメモリーや設計を採用した半導体でしか実現できなかった性能を達成できるという。OpenAIは現在、一部のモデルでセレブラス・システムズの技術を利用しているが、ホー氏によると、この半導体は比較的小規模なモデルに適している。これに対し、Jalapenoはより大規模なモデルを処理できる。
ただし、ホー氏は、OpenAIの技術が、近くセレブラスなど供給企業に取って代わることはないとの見通しを示した。ホー氏は「私たちは膨大なコンピューティング能力を必要としている。だからこそ、これほど多くの異なる供給企業と契約している。この状況はしばらく続くだろう」と述べた。
原題:OpenAI Claims New Chip Can Outperform Nvidia Processors in Tests(抜粋)
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