中国経済の成長率は第3四半期初めに、政府が掲げる年間目標の4.5-5%を一段と下回った。ゴールドマン・サックス・グループが指摘したもので、金融緩和への期待が高まっている。

ゴールドマンの中国担当チーフエコノミスト、閃輝氏はリポートで、第3四半期初めの国内総生産(GDP)の伸び率は前年同期比約4%と、前四半期の4.3%から鈍化したと分析。7月の低調な経済指標について、閃氏は「弱さは需要に起因している」と指摘した。

「7月の成長鈍化は4月より懸念が大きい。もともと成長の勢いが弱い中でさらに減速し、それまで底堅さを保っていた分野にも弱さが及んだからだ」とし、「トレーダーや投資家とのやり取りからは、金融緩和に対する市場の期待が幾分高まったことがうかがえる」と述べた。

7月の公式統計で一段の景気減速が示され、工業生産と消費、投資がいずれも市場予想を下回った。ゴールドマンの見方はグローバルな金融機関の中でも特に弱気な部類に入る。

マッコーリー・グループは、7月の指標から月次GDP成長率は約4.2%で推移していることが示唆されたとの見方を示している。BNPパリバは4.1%と推計しており、政府の通年目標達成に必要な下期の成長率を約0.2ポイント下回っている。

BNPパリバのジャクリーン・ロン氏らエコノミストはリポートで、「財政面の取り組みを強化しても、8月と9月のGDP成長率が4%前後、あるいはそれ以下で推移し続ければ、年間成長率目標の達成が危うくなる」と指摘。「その場合、当局は9月下旬か10月上旬に新たな景気刺激策を打ち出すとわれわれは見込んでいる」と説明した。

景気減速が鮮明になる前は、原油高で生産者段階の物価上昇圧力が強まったことから、多くのエコノミストが年内の利下げ予想を取り下げていた。ブルームバーグが7月に実施した最新のエコノミスト調査の予想中央値によると、中国人民銀行(中央銀行)は今年と来年、政策金利を据え置く見通しだ。

市中銀行から強制的に預金の一定割合を預かる預金準備率の引き下げの方が可能性は高いとみられており、エコノミストらは経済に流動性を供給するため、第4四半期に引き下げられると予想している。

人民銀は利下げに慎重姿勢を示しており、米国との貿易戦争が最も激しかった1年以上前を最後に、金利も預金準備率も引き下げていない。

当局に景気刺激策の強化を求める圧力は高まっているものの、政府高官はこれまでのところ段階的な措置を提案するにとどまり、より大胆な対策を急ぐ姿勢をほとんど示していない。

李強首相は17日の国務院会議で、支援策を強化し、年間の経済・社会発展目標の「達成に努める」よう求めた。その数日後、当局者は融資への利子補給などを通じ、国内企業や消費者への追加支援を年内に実施することを検討していると明らかにした。

中国共産党機関紙、人民日報は22日付の論説で、中国経済の実績を擁護し、「成長のスピードだけに目を向けるべきではなく、ましてや個々の四半期や月次指標の数値の高低にとらわれるべきではない」と主張。「むしろ、技術革新の質や産業の発展水準、経済発展の持続可能性に目を向ける」よう呼びかけた。

ゴールドマンの閃氏は、中国指導部が引き続き技術革新とハイテク製造業を重視していることに注意を促した。こうした「ほぼ一点集中させる姿勢」では、所得や消費の拡大にはつながりにくいという。製造業が中国の雇用に占める割合は約5分の1に過ぎないためだ。

「今後の措置は政府による今年の成長率目標の達成を後押しする可能性があるが、依然として供給側に軸足を置いたものが中心で、持続的な成長の勢いにはつながりにくい」と指摘した。

原題:Goldman Says Chinese Easing Hopes Revive With Economy Growing 4%(抜粋)

--取材協力:Ailing Tan.

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