インド政府は、国営企業や民間の石油会社に対し、液化石油ガス(LPG)を大幅に増産するよう指示した。イラン戦争でホルムズ海峡を巡る不透明感が長引く中、国内供給を強化する。インドのLPG輸入の約90%が同海峡を通過している。

政府が13日付で出した通知によると、国内の石油精製会社と石油探査・開発会社には、現在の生産水準を上回るLPG増産に向け、「技術的、経済的に実行可能なあらゆる措置」を講じるよう求めた。ナフサをLPGの生産に振り向けるなど、原料の使途を見直すことも含まれる。

インドはLPG消費の約3分の2を輸入に依存している。米国・イラン戦争で従来の供給ルートが寸断されて以降、調理用燃料の確保を急いできた。ホルムズ海峡の閉鎖を受け、調達先を米国のほか、アルジェリアなど新たな供給国に広げている。

国内石油会社のLPG生産量は、戦争前の日量約3万6000トンから既に最大5万4000トンに増え、需要を下支えしている。

政府は今後、業界全体で日量最大6万3810トンを生産できる体制を整えるよう求めている。通知では各石油会社に最大生産目標を設定。複合企業リライアンス・インダストリーズでは、国内市場向け部門に最大の日量1万8000トンが割り当てられた。

国営の石油天然ガス公社(ONGC)とオイル・インディア、国営ガスパイプライン会社ゲイル・インディアにも、全国目標の約1割を担うよう求めた。

インドでは従来、LPGはガソリンや石油化学原料に比べて採算性が低いため、国内生産より輸入に依存してきた。

石油会社にはLPGの貯蔵や搬出、輸送に必要なインフラの拡充も指示した。各社は定められた期限内に生産量を引き上げる必要がある。政府は生産目標を毎年1月と7月に見直す方針だ。

原題:India Readies Big LPG Output Boost as Hormuz Uncertainty Lingers(抜粋)

--取材協力:Santosh Kumar.

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