イーロン・マスク氏率いるスペースXAIは、複数のAIエージェントがチームのように機能し、さまざまな業務をこなす新たなAIソフトウエアの提供を開始する。アンソロピックやOpenAIに追随する狙いがある。

新製品「Grok Bot(グロック・ボット)」は、幅広い専門業務を円滑に処理できるよう設計されている。スペースXAIの11日の発表によると、さまざまなアプリやウェブサイトへのログイン、過去のタスク情報の保持、ボット同士で詳しい内容や文脈を共有できる機能を備えている。

急成長するAIエージェント市場で出遅れたマスク氏が、巻き返しを図る取り組みの一環。マスク氏のAI事業は現在、スペースXAIとして知られており、5月にはアンソロピックの製品に対抗する初のコーディングエージェントを投入。その後、AIコーディングのスタートアップ、カーソル(Cursor)と新モデル「Grok 4.5」を共同開発した。

スペースXは6月、カーソルを600億ドル(約9兆6000億円)で買収することで合意した。ソフトウエアのプログラム作成やデバッグができるツールへの需要が急増する中、カーソルはテック業界のいわゆる「バイブコーディング」時代を代表する主要企業となっている。

マスク氏の競合各社も、複数のエージェントからなるチームに業務を委ねることを検討している。OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は最近、ワシントンで議員らと会談し、AIエージェント同士が連携して業務をこなす仕組みの進化などについて協議した。

スペースXAIによると、同社は社内のエンジニアリングや成長戦略、マーケティング部門の各チームでグロック・ボットを利用している。営業チームは、夜間の新規顧客開拓やメールの草案作成に活用し、財務チームでは電子メールから領収書を収集する作業に役立てているという。同製品は、多数のAIエージェントに業務を割り当てるプロセスの簡素化を目指している。

以前はxAIとして知られていたマスク氏のAI事業は、銀行や投資会社などにグロックAI製品の導入を働きかけている。収益を拡大し、スペースXをAI企業へと変革するというマスク氏の構想を後押しする狙いがある。

マスク氏は先週、スペースXの決算説明会で、AI分野で前進していると述べ、次のモデル「Grok 4.6」を早ければ今週、公開すると明らかにした。

原題:SpaceXAI Unveils Grok Bot to Work Like a Team of AI Agents(抜粋)

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