「シリーズ食卓のゆくえ」。今回はお隣、中国から。中国は一日あたりの注文件数が2億件にものぼると言われる「フードデリバリー大国」ですが、「ある問題」が深刻化しています。
お昼どきの北京市内。大量の袋をせわしなく運んでいるのは、フードデリバリーの配達員です。
配達員
「忙しいと5、60件、配達します」
「客が電話に出なかったり、店がなかなか料理を出さなかったり、大変です」
中国のシンクタンクによると、去年1年間のフードデリバリーの市場規模は54兆円。配達員はおよそ1600万人と、まさに「桁違い」です。
この日も市内のオフィスビルには大量の昼食が届けられていました。
利用者
「平日のうち4日は頼んでいます」
フードデリバリーが発展した理由のひとつが、配達員などの「豊富な労働力」。
さらに…
記者
「これから、中国のフードデリバリーのアプリで食事を注文してみたいと思います」
スマホで注文をすると地図上には、配達員が「どこで」「何を」しているのか、分刻みで表示されます。
記者
「今、29メートルという表示が出ていまして、1メートル単位で私がいる場所までの距離が表示されています」
料理が到着したのは注文からわずか25分後。到着が少しでも遅れると配達員にはペナルティが科されます。
便利なフードデリバリーですが、問題もあります。熾烈な競争による配達員の労働環境の悪化などが指摘されているのです。
過熱する競争の影響は、ほかにも…
記者
「麻婆豆腐や北京ダックを注文しました。このように普通のビニール袋ではなく、お洒落で丈夫な袋に入っています」
簡単にはこぼれないよう「頑丈な容器」に何重にも保温用のラップが巻かれています。客の評価が店のスコアにシビアに反映されるため、高評価を得ようと店側がサービスを競いあった結果だと言われています。
利用者
「配達中にぶつかったり、こぼれたりするし、包装がしっかりしているのはいいことです」
「あまりに簡素な包装だと、価格と中身が釣り合っていないのではないかと不安になってしまいます」
フードデリバリーなどの注文件数が一日あたり、およそ2億件にものぼるという中国。豪華になった包装にともなって新たな問題も発生しています。
記者
「こちらはオフィスビルのごみ置き場ですが、フードデリバリーの袋でごみ箱があふれています」
フードデリバリーで出るごみの量は年間160万トンに上ると言われていて、過剰な包装によるごみの増加が社会問題になっているのです。
こうしたなか北京市は6月、ガイドラインを発表。コストと実用性、環境保護のバランスを取って過剰な包装をなくすことを求めています。
高い利便性が支持されているフードデリバリー市場ですが、中国はその副産物に頭を悩ませています。
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