(ブルームバーグ):日本の政府・日本銀行による円買い・米ドル売り介入の影響が薄れる中で、オーストラリア準備銀行(中央銀行)のタカ派的スタンスも支援要因となり、豪ドル相場は対円で35年ぶりの高値を目指し再び上昇することになりそうだ。
日本の通貨当局の介入を受け、豪ドルの対円相場は一時1豪ドル=109円の水準に向け4%余り下落した。しかしその後は値を戻し、アジア時間10日朝の外国為替市場では、111円57銭前後で取引された。
豪ドル・円相場のさらなる回復期待は、通貨当局が介入しても高金利通貨に対する円相場の下支え効果は一時的に過ぎないとの見方を浮き彫りにする。豪中銀の金融政策決定を11日に控え、日豪の金利差の下で、通貨当局のスムージングオペレーションも影が薄くなるとアナリストは確信しつつある。
ANZグループ・ホールディングスの外国為替リサーチ責任者マフジャビーン・ザマン氏は「円サイドの変動は多くの部分が終わった」と指摘。米当局が協調行動の可能性について発する明確なシグナルを考えると、日本の当局によるさらなる介入は考えにくいとの認識を示した。
豪中銀は11日の金融政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を4.35%に据え置くと広く予想されている。ブロック総裁は先月、政策担当者は必要なら追加利上げをためらわないとあらためて確認した。
豪中銀は今年2月から3会合連続で0.25ポイントの利上げに動いた後、6月は4会合ぶりに政策金利を据え置いた。スワップ市場は年内に0.25ポイントの追加利上げが決まる約50%の確率、短期金融市場は約60%の確率をそれぞれ織り込んでいる。
ザマン氏はオーストラリア側に関し、エネルギー価格の先行きが見通せない状況や地政学的な不確実性を背景に豪中銀がタカ派的スタンスを維持すると予想。「ポジティブな交易条件が豪ドルを支え、クロス通貨ペアで豪ドルは回復力を保つだろう」と分析した。

こうしたセンチメントの変化は、デリバティブ(金融派生商品)市場に既に表れている。今後1カ月の豪ドル・円の下落に備えるヘッジのプレミアムは先週急速に縮小し、トレーダーが弱気ポジションを手放しつつある様子がうかがえる。
ATグローバル・マーケッツ・オーストラリアは、日米当局が短・中期的に円を支える新たな介入に動かない限り、豪ドル・円は7月後半の水準に向けて戻ると考えている。
チーフマーケットアナリスト、ニック・トゥイデール氏によれば、地政学的センチメントの改善が豪ドルをさらに押し上げる可能性があり、「最初の目標は7月29日の安値113円38銭、年初来高値の114円80銭近辺により強い抵抗線が存在する」という。
原題:Aussie-Yen Is Set to Approach Three-Decade High, Analysts Say(抜粋)
(豪中銀の政策金利見通しなどを追加して更新します)
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