(ブルームバーグ):中国で生産者物価指数(PPI)の伸びが、イラン戦争が2月末に勃発して以来初めて鈍化した。消費者物価指数(CPI)の上昇率も低下し、原油価格の急騰に伴うコスト圧力が和らぎ始めていることが改めて示された。
国家統計局が9日発表した7月のPPIは前年同月比3.5%上昇と、市場予想を下回った。6月は4.1%上昇だった。
7月のCPIは0.5%上昇。6月の1%上昇から伸びが半減した。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIの上昇率も0.9%と、6月の1%から低下した。
中国は記録的なデフレ局面を脱したものの、物価上昇の勢いは弱い。国内の個人消費が低迷しているため、原油や半導体、金属の国際価格上昇に伴って生産コストが膨らむ中でも、企業がその負担を価格に転嫁できる余地はこれまでのところ限られている。
その結果、川上・川下産業間で利益動向に格差が生じている。衣料品製造などの業種では稼ぎが急減する一方、エネルギー生産などでは利益が急増している。
世界的な商品価格上昇による中国経済への影響は、すでに薄れ始めている。原油価格は6月と7月に激しく変動したものの、平均価格は今年先に付けたピークからなお低下した。
多くのエコノミストは、中国でデフレ圧力が長期化すれば、家計の支出抑制を促し、企業利益を圧迫するとともに、投資や雇用を抑制し、経済の長期的な成長を損なう恐れがあると警告してきた。
主要な物価指標の伸びが鈍化すれば、こうした懸念が再燃する可能性がある。石油ショック後も健全なインフレへの回帰にはなお長い時間がかかることを示す新たな材料となるためだ。
原題:China’s Inflation Cools as Oil Shock of Iran War Starts to Ease(抜粋)
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