(ブルームバーグ):7日のニューヨーク外国為替市場では、7月の米雇用統計が予想外に弱い内容となったことで、円が対ドルで一時156円台後半に急伸した。円高・ドル安の流れに沿って当局が再び円買い介入に踏みきるとの警戒感もくすぶっていたが、上値は重く、157円台後半に押し戻された。
円は統計発表後、対ドルで一時1.1%上昇し、この日の高値となる1ドル=156円68銭を付けた。ただ、週間では0.2%下落して終えた。
ステート・ストリートのストラテジスト、リー・フェリッジ氏は、「7日午前の値動きの背景に、当局の介入があったとは思わない」と指摘。「だが、過去にもドル売りが優勢な中で当局が介入した経緯があり、介入が予想されている。市場の流れに沿って動く方が効果を上げやすい」と話した。
円の対ドル相場は雇用統計の発表前の段階で、日米当局の協調介入による上昇分のほぼ半分を失っており、市場ではすでに再介入のリスクが意識されていた。

モルガン・スタンレーの為替ストラテジストは、日米当局による円相場の下支えは一時的な効果にとどまるとみており、円は今後、対ドルで緩やかに下落すると予想している。
デービッド・アダムズ、アンドリュー・ワトラス、モリー・ニコリン各氏は、「日米当局による追加の為替介入が実施されない限り、円は対ドルで緩やかに下落すると予想している」と7日付のリポートで指摘した。
「日米当局が再び為替介入に踏みきる可能性はあるが、それが今後の米金融政策の方向性に必ずしも影響を与えるとは考えていない」とした上で、「円安基調を変えるには、FRBがインフレ動向に対する評価を明確に転換する必要があるとみている」と述べた。
米雇用統計では、雇用者数は市場予想の8万人増に反して、前月比2万3000人減少。過去2カ月分も合計で10万3000人下方修正された。
こうした中、金利スワップ市場では、次回9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ織り込みが約40%となり、統計発表前の約60%から低下。米国債利回りは全年限で下がった。
一方、ドルは主要通貨に対して全面安の展開。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.5%下落し、約2カ月ぶりの低水準を付けた。
CIBCキャピタル・マーケッツの為替戦略責任者、サラ・イン氏は、雇用統計を受けて「9月の米利上げ観測が大きく後退した」と指摘。「米経済指標は今後落ち着き、最終的にFRBは政策金利を据え置くとみている」と述べた。
米商品先物取引委員会(CFTC)が7日公表したデータによると、 日米当局による協調介入で円相場が安定したことを受け、ヘッジファンドの円売り越し幅が約半減した。
先物・オプション市場でレバレッジドファンドによる円の売り越し幅は、8月4日時点で6万3600枚だった。6月末には約13万8000枚まで膨らみ、2007年以来の大幅な売り越しとなっていた。

原題:Yen Jumps on US Data as Traders Watch for Intervention Clues (2)、Dollar Ends Week at Lowest Since May as Rate-Hike Bets Fade、Morgan Stanley Tilts Bearish on Yen as Intervention Impact Fades(抜粋)
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--取材協力:Anya Andrianova、Sylvia Westall.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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