(ブルームバーグ):ドイツとフランス、スペインは、オフショア人民元債「点心債」市場について、銀行団と予備的な協議を行った。事情に詳しい関係者が明らかにした。ただ、現時点ではいずれの国も点心債の発行計画は示していない。
非公表情報を理由に匿名で話した同関係者によると、協議は6月に各国当局と、中国および世界的な大手銀行で構成する銀行団との間で行われ、英HSBCホールディングスなどが参加した。この中では、香港取引所における発行要件や手続きについても質問が出たという。
スペイン財務省の報道官は取材に対し、点心債を含むあらゆる種類の債券発行の動向を注視しているとした上で、同国の戦略は引き続きユーロ建て債務の発行に重点を置いており、「その方針を変更する考えはない」と述べた。
こうした慎重な姿勢は、中国が主要な借り手を点心債市場に呼び込む上で直面する課題を浮き彫りにしている。中国当局が人民元の国際化を推進しているにもかかわらず、点心債市場の流動性はドル建てやユーロ建て市場に比べて依然として低い。その一方で、人民元建ての資金調達コストの低さを背景に、ポルトガルなどのソブリン発行体に加え、企業による起債も増えている。
ドイツ財務省は、新たな資金調達手段については定期的に検討しているとした上で、外貨建て債の発行は、経済合理性があり、資金調達手段の多様化につながるとともに、市場でのプレゼンス向上に資する場合に限るとの考えを示した。同省の報道官は「人民元建て債については、そうした条件を満たしているとは考えていない」と述べた。
フランス財務省の報道担当者はコメントを控えた。ただ、2026年の資金調達計画には、点心債の発行は盛り込まれていない。
原題:Germany, France, Spain Balk at Yuan Bond Sales After Bank Talks
(抜粋)
--取材協力:Alan Katz、Kamil Kowalcze、Clara Hernanz Lizarraga.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.