(ブルームバーグ):米OpenAIは、同社が営業秘密を盗んだとして米アップルが起こした訴訟には根拠がないとして、サンノゼの連邦地裁に棄却を求めた。アップルの訴状はOpenAI従業員の行動を誤って描写していると、OpenAIの弁護団が申し立てた。
アップルは先月、OpenAIと同社の最高ハードウエア責任者タン・タン氏を提訴。これについてOpenAI側の弁護士らは、タン氏はアップル社員との面接に際して業界標準の採用慣行に沿って行動しており、窃盗行為をしたと非難されている従業員も、実際にはアップルの元同僚を支援しようとしていただけだったと説明した。
OpenAIは5日遅くに裁判所に提出した文書で、「十分な調査を行わずに提起され、文脈を切り離した一部のやり取りや通常の行動だけを恣意(しい)的に抜き出して構成されたアップルの訴状は、同社自身の表現を借りれば『根本から腐っている』」と主張し、「アップルが人材獲得市場での自社の弱点を補うために、根拠がなく口実に過ぎない訴訟を利用することは認められるべきではない」と反論した。
アップルがAIを自社製品に十分統合できていない点にも触れた同文書は、この訴訟は「元従業員による適法で問題のない行為を営業秘密の窃盗として描き直している」と指摘。さらに、訴状で挙げられた事例の多くでは、元従業員はアップルの要請に応じて、退職後も元同僚の業務が継続できるよう支援していただけだと論じた。
対話型AI「ChatGPT」の開発元であるOpenAIとアップルは2年間にわたり、ChatGPTをアップルの「iPhone」「iPad」「Mac」向けソフトウエアに直接統合する提携を進めてきたが、最近は関係が冷え込んでいた。
アップルは、OpenAIがアップルの求職者や採用者を通じて営業秘密を盗み出す組織的な活動を行ったと訴えている。アップルが、盗まれた営業秘密だとする情報の使用停止と、機密情報の返還をOpenAIに命じるよう裁判所に求めた翌日、OpenAIは今回の文書を提出した。
アップルにコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
原題:OpenAI Asks Judge to Toss Apple’s Trade Secrets Lawsuit (1)(抜粋)
--取材協力:Madlin Mekelburg.
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