米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は、インフレが鈍化しなければ金利を引き上げる用意があると改めて見解を示し、インフレ率が2%目標に下がるのを待つ余裕はないかもしれないと警告した。

クック理事は7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金利据え置きを支持した一方で、インフレ率が中央銀行の目標を上回る状態が長引くほど、それを抑え込む作業はより困難になると警告した。

「近いうちに持続的なディスインフレの兆候を確認できなければ、私は行動を取る用意がある」と、クック理事は5日、アラスカ州での講演で述べた。「目標を上回るインフレが5年間続いていることから、高いインフレ率が価格や賃金の決定行動に定着してしまうリスクが高まっている。そうした持続性はわれわれにとって、対処がはるかに困難になる」と話した。

Photographer: Daniel Heuer/Bloomberg

今回の発言は、7月15日に行った講演内容を踏襲するものとなった。クック理事はその講演で、物価上昇圧力を抑制するためには、金利引き上げが必要になる可能性があるとの考えを明確に示していた。今年を通じて政策金利の誘導目標は3.5%~3.75%のレンジに据え置かれているが、インフレ率を2%へ下げるためには利上げが必要になる可能性を示唆する当局者は増えている。

クック理事は一方、関税の影響が薄れることや、原油価格が下落する可能性、さらにAIブームに関連する一部の圧力低下によって、インフレが和らぎ、より引き締め的な政策は不要になる可能性もあると述べた。

それでも、自身の最優先事項は変わらず、インフレ率をFRBの目標に下げることだと同理事は述べた。

「この講演から一つだけ持ち帰っていただくとすれば、それは私が物価安定の回復に断固として取り組んでいるということだ」と、クック理事は述べた。「インフレ率を目標へ下げることが最優先であり、議会がFRBに課した2つの使命を達成する上でそれは欠かせない」と語った。

原題:Fed’s Cook Says Ready to Raise Rates If Inflation Doesn’t Cool(抜粋)

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