31日の外国為替市場で、円相場は上下に激しく動いている。日本銀行が政策金利を据え置き、植田和男総裁が円を押し上げる新たな材料をほとんど示さなかった中で、前日の介入をきっかけとした上昇の勢いは失速した。

アジア時間朝方から前日の上げを戻す方向に動いていた円は、夕方になって160円台半ばから158円50銭台まで一時的に急騰。その後は再び160円台に値を戻した。

日銀はブルームバーグが調査したエコノミスト52人全員の予想通り金利を据え置いた。政策委員の決定は8対1で、6月に続く利上げを主張した高田創委員が唯一、据え置きに反対した。

決定発表後の記者会見で、植田総裁は物価の上振れリスクを強調するなど、ややタカ派的な姿勢を示した。今後数会合での利上げに道を開いた格好だが、その可能性が高いと示唆することはなかった。

JPモルガン・チェースのストラテジスト、斎藤郁恵氏は「円の持続的かつ大幅な上昇には、現状よりもはるかに強力なタカ派姿勢が必要だ」との見方を示し、「ドルは円に対する昨夜の下げを戻す形で、緩やかな回復を続けると予想している」と述べた。

SMBC日興証券の丸山凜途シニア金利・為替ストラテジストは「日銀の金融政策決定会合に先立つ介入で、当局は市場の不意を打ち、効果を最大化する狙いがあった可能性が高い。より明確で容易に識別できた4月の介入とは対照的だ」と指摘。

また、日米両国の長期債利回り急騰が「日本の為替介入と米当局のレートチェックにつながった主な要因」との見方を示した。

事情に詳しい関係者は今月初め、円安継続で物価の上振れリスクが強まっているとし、エコノミストのコンセンサスを上回るペースでの利上げに日銀当局者は前向きな姿勢だと述べていた。

オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では、10月までに利上げがある確率は約88%と示唆されている。

原題:Yen Swings in Choppy Trading as Intervention Rally Sputters(抜粋)

--取材協力:Anya Andrianova、Naomi Tajitsu、梅川崇、横山恵利香、松井玲、Matthew Burgess、ジョン・チェン、Carter Johnson.

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