(ブルームバーグ):韓国株式相場が31日に急反発した。韓国総合株価指数(KOSPI)は一時18%高と、過去最大の上昇率を記録した。レバレッジ取引の解消が一巡しつつあるとの見方や、AIインフラ投資の拡大が企業収益を押し上げるとの期待が広がった。
半導体大手SKハイニックスは30%高と、値幅制限いっぱいまで買われた。SKグループの崔泰源会長による異例の自社株取得も追い風となった。同業のサムスン電子は一時27%上昇した。
国内当局による支援策や、海外のAIインフラ投資に対する強気な見方など、複数の好材料が重なった。前日の米テクノロジー株高も反発の呼び水となった。アジアのハイテク株も軒並み上昇し、台湾株の加権指数は約8%上昇した。
フィボナッチ・アセット・マネジメント・グローバルのユン・ジョンイン最高経営責任者(CEO)は、「きょうは自律反発の面もあるが、割安感を狙った買いだけではなく、ファンダメンタルズの改善にも支えられている」と指摘。「極端な値動きを経た今、回復局面の始まりを示すシグナルと捉えている」と述べた。
韓国総合株価指数は、世界のテクノロジー大手の債務拡大を巡る懸念や、中国勢との競争激化への警戒感から、過去3営業日で17%下落していた。
サムスンとSKハイニックスが今週に入り、好調な決算を発表したにもかかわらず、過度なレバレッジをかけたポジションの投げ売りが下落に拍車を掛け、市場はこうした好材料を織り込んでいなかった。
投機的な過熱感薄れる
バンテージ・グローバル・プライムのシニアマーケットアナリスト、ヘベ・チェン氏は「韓国や台湾、中国で進むレバレッジ解消により投機的な過熱感が薄れ、市場本来の実力が再び見極められるようになっている」と分析。「好調な決算は、激しい値動きの下でも市場を支える基盤がなお強固であることを示している。もっとも、流動性が細れば、今年前半に見られたような大幅な上昇を再現するのは難しくなる可能性がある」と述べた。
米マイクロソフトなどが示した設備投資の見通しを受け、テクノロジーハードウエア銘柄への期待が再び高まり、前日の米半導体銘柄が反発した。さらに取引終了後には、アマゾン・ドット・コムがクラウド事業の力強い売上高とAI向け投資の拡大計画を示し、市場の楽観ムードを一段と強めた。
また、ケン・グリフィン氏率いるシタデルは、OpenAIの元研究者レオポルド・アッシェンブレナー氏が設立したヘッジファンド、シチュエーショナル・アウェアネスが保有していたAI関連株の大半を取得したと報じられたことも、今回の下落局面が終盤に近づいているとの見方を後押しした。シチュエーショナル・アウェアネスは、SKハイニックスなどアジア企業にもエクスポージャーを持っていた。
一方、崔会長は市場でSKハイニックス株3620株を取得し、投資家心理を支えた。崔氏が個人として同社株を直接取得するのは初めて。取得額は約48億ウォン(約5億4000万円)で、急落後の同社の長期的な成長見通しに対する信認を示すものと広く受け止められた。
NH投資証券の韓国現物株責任者、ショーン・オー氏は「レバレッジ解消やポジション圧縮、投げ売りなど流動性要因を背景とした最近のAI関連銘柄の急速な下落は、落ち着き始めている可能性がある」と述べた。
原題:Korean Stocks Surge by Record 18% as AI Trade Optimism Rebounds(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.