(ブルームバーグ):円相場が約40年ぶりの安値に沈む中、日本銀行のタカ派姿勢に備えるよう投資家に助言する動きが広がっている。
ソシエテ・ジェネラル、ナティクシス、バークレイズは、歴史的な円安が植田和男総裁率いる日銀に追加利上げの加速を促し、インフレ抑制に動く可能性があるとみている。
日本の財政見通しへの懸念や原油価格の高止まり、日米金利差の拡大が円相場の重しとなっている。円安が進めば輸入コストが上昇し、物価を直接押し上げる要因となる。
ソシエテ・ジェネラルのスティーブン・スプラット氏とレオ・サキダ両氏は、エネルギー価格の上昇や円安に加え、消費者へのコスト転嫁が加速しており、日銀当局者は懸念を強めていると指摘した。
両氏は30年債に対して5年債を売るポジションを推奨している。この戦略は、利回り曲線がベアフラットニングとなった場合に利益を得られる。
日本の債券市場では今週、40年債利回りが4.01%まで上昇し、5月に付けた過去最高水準の約4.355%に迫った。一方、円相場は1ドル=163円99銭まで下落し、1986年11月以来の安値を付けた。

ナティクシスのアジア太平洋ストラテジスト、ホン・ダヨン氏は、「ドル・円相場が足元で163円を大きく上回っていることを踏まえると、日銀は7月31日の金融政策決定会合で、これまでより大幅にタカ派寄りの姿勢を示すだろう」と、24日付リポートで指摘した。同氏は短期金利が上昇した場合に利益を得られる2年物円金利ペイヤー・スワップ取引を推奨している。
さらに「市場は今月の会合後を見据え、より速いペースでの利上げを織り込む可能性がある」と述べた。
日銀は先月、政策金利を31年ぶりの高水準となる1%へ引き上げており、来週の金融政策決定会合では金利を据え置くと広く予想されている。
スワップ市場は、日銀が年内に約32ベーシスポイント(bp)の追加利上げを実施するとの見方を織り込んでいる。一方、ブルームバーグの調査では、エコノミストの半数が日銀は12月まで追加利上げを見送ると予想している。
これに対し、バークレイズのエコノミストは、次回の利上げは10月、その後は翌4月に再び利上げを実施するとみている。
バークレイズの馬場直彦氏と小野田喬氏は、植田総裁が次回利上げの時期に関する質問を含め、あらゆる場面でタカ派姿勢を打ち出すよう努めると予想。円安に歯止めをかけ、次回利上げまでの時間を稼ぐ狙いがあるという。
原題:Yen’s Slide Bolsters Appeal of Hawkish Bank of Japan Hedges(抜粋)
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