米国とイランは限定的な攻撃を応酬し、一連の軍事衝突は2週間を超えた。トランプ米大統領は和平合意を迫るため、「大規模な攻撃」を実施する可能性があると警告していた。

米中央軍は、イランのホルムズ海峡における商船攻撃能力を低下させることを目的とした攻撃を13夜連続で実施したと明らかにした。同海峡は両国の交渉決裂を巡る対立の焦点となっている。一方、イランはクウェートやバーレーンを含む中東地域の米軍基地への攻撃を続けている。

トランプ大統領は23日のアクシオスとのインタビューで、「これまでで最大規模となる攻撃」について「決断に近づいている」と述べた。アクシオスによると、トランプ氏はイランについて、まだ合意する用意ができていないとし、「まだ十分な痛みを受けていない」と語った。

こうした動きが、2月下旬の戦闘開始時に米国と共にイランを攻撃したイスラエルと歩調を合わせて進められているかどうかは明らかではない。イスラエル首相府は声明で、ネタニヤフ首相が28日にワシントンでトランプ大統領と会談すると明らかにした。

トランプ氏の発言は、戦闘再開によって暫定的な和平合意が崩壊し、ホルムズ海峡がほぼ封鎖されたことで、同氏が置かれている難しい立場を浮き彫りにしている。トランプ大統領は23日、SNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、イランや親イラン武装組織フーシ派が商船を攻撃した場合、「大規模な軍事的報復」を行うと警告した。

トランプ大統領は24日にもSNSへ投稿し、ロシアと中国がイランに武器を供与すれば「非常に深刻な事態になる」と警告した。一方で、両国について「戦争には関与していない」との認識も示した。報道によると、米国と西側諸国の情報機関は、中国とロシアがイランに標的情報や部品を提供していると分析しているが、中国とロシアはこうした主張を否定している。

イエメンを拠点とするフーシ派は今週、サウジアラビアの石油タンカーを攻撃したと主張し、紛争は新たな局面を迎えた。原油価格は1バレル=100ドルを突破し、米国のガソリン価格も1ガロン=4ドルを超えた。北海ブレント原油先物は24日に反落したものの、紛争がくすぶる中で週間では約10%上昇する見通しだ。

トランプ大統領は「今後、船舶や積み荷、またはそれらに関連するあらゆるものに生じた損害は全て、米国が保有・管理するイラン資金によって賠償される」とも警告した。

米国内では約20億ドルのイラン資産が凍結されている。さらに多額の資産が他国にあり、米国の制裁によって送金が禁じられている。その規模は240億ドルから1000億ドル超まで推計に幅がある。イランのアラグチ外相はXへの投稿で、「他国の資産を差し押さえ、将来の無関係な請求の支払いに充てることは、危険な前例となる」と批判した。

戦闘は先月の停戦合意が崩壊した後、新たな局面に入った。戦闘の激しさは最も激しかった時期よりは弱まっているものの、トランプ大統領がホルムズ海峡でイランが船舶を攻撃するたびに橋や発電所を1カ所ずつ破壊するとした警告を実行した場合、イランはエネルギー施設を含む域内のインフラを標的にすると警告している。戦争前には世界のエネルギー供給の約2割が通過していたホルムズ海峡では、現在、船舶の往来がほぼ途絶えている。

フーシ派の今週の攻撃は、別の海上の要衝を脅かしており、一部の船舶は既にバベルマンデブ海峡の通航を回避している。それでも、サウジアラビア産原油を積載した中国船籍のタンカー2隻は同海峡を通って紅海を離れた。

トランプ大統領は先月、世界経済が急激に悪化するリスクを停戦に合意した主な理由として挙げた。11月の中間選挙を前に政治的圧力が高まっており、議会共和党は多数派維持に苦戦している。世論調査では、この戦争への支持は広がっていない。下院は23日、トランプ大統領に戦争停止を求める決議を可決した。こうした決議は2度目だが、法的拘束力はほとんどない。

国営イラン通信(IRNA)は保健当局の話として、6月27日以降の米軍によるイラン空爆で59人が死亡、666人が負傷したと報じた。

イラン政府が「抵抗の枢軸」と呼ぶ勢力の一角を占めるフーシ派は、イエメン北部の大半を支配し、首都サヌアや紅海に面する港湾都市ホデイダも掌握している。ガザ地区でイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まった後、フーシ派は無人機やミサイルによる攻撃を繰り返し、2023年以降、紅海の海上輸送を混乱させてきた。トランプ大統領は昨年、同派への空爆を命じたが、その後は一部停戦を受けて作戦を終了した。

原題:US, Iran Exchange Strikes as Trump Mulls Wider Offensive (3)(抜粋)

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