台湾の資産運用会社で構成され、金融監督管理委員会(FSC)に制度改正を助言する業界団体、証券投資信託・顧問商業同業協会(SITCA)は、台湾市場の取引時間中にポートフォリオマネジャーが携帯電話を使用できるようにする案を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

台湾のポートフォリオマネジャーは市場が午前9時に開く前に私用の携帯電話を指定の保管室に預け、その部屋に入るたびに入室記録への記入が義務付けられている。携帯電話を受け取れるのは、午後1時30分の取引終了後となる。

こうした携帯電話を巡る規制は、インサイダー取引を防止するとともに、市場を動かす情報を知り得る立場にある人が、その情報を利用して個人や他人名義の口座で取引することを防ぐ目的で、2024年に正式に制度化された。当時、親族や友人名義の口座を使って「フロントランニング」と呼ばれる不正な取引行為をしたとして、4社の運用会社に所属していた元ファンドマネジャー6人が起訴された。

この規制はバイサイドの資産運用会社のみに適用され、銀行と証券会社、保険会社は正式には同様の禁止措置の対象となっていない。

同様の規制は中国本土にもあり、証券会社や資産運用会社のトレーダーや運用担当者は、私用の携帯電話をトレーディングフロアに持ち込むことが認められていない。一方、香港など他の市場では通常、私用の携帯電話を職場に持ち込めるものの、業務上の連絡に私用端末を使用しないことが求められている。

関係者によると、携帯電話を巡る規制により、緊急の用事で連絡が取れないケースなどの不便が生じている。一部の運用会社は人材定着への悪影響を懸念しており、この問題は台湾の運用業界の重要課題の一つとなっている。

SITCAとFSCはコメントを控えた。

原題:Fund Managers Want Taiwan Regulators to Lift a Mobile Phone Ban(抜粋)

--取材協力:Zheng Li、Kiuyan Wong.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.