来週の円相場は対ドルで165円を試す展開になる。中東情勢の緊迫化によるドル買い需要が強く、当局の介入がなければ一段とドル高・円安が進む公算が大きい。日米中央銀行の金融政策決定会合も注目されており、タカ派度合いで米国が勝るとの見方も円安圧力になっている。

◎みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジスト

  • 中東情勢の悪化で米利上げ期待が高まりドルの上昇スピードが増している上、政府の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」で財政拡張と低金利志向が軌道修正されなかったことも円安を後押ししている
  • 原油価格がもう一段上昇すればドル・円は165円を試すだろう。中銀会合は米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を維持する一方、日本銀行は観測報道以上のタカ派姿勢は示せず、ハト派的と捉えられやすい
  • 財務省は必ずしも165円を死守するという姿勢ではないとみられるが、円安のスピードが速いため、スムージングオペ的な介入を行う可能性はある
  • ただ、介入は効果がないと多くの市場参加者が考えており、介入しても160円を割れるか割れないかという程度の円高にとどまるとみる
  • 予想レンジは160-166円

◎三井住友銀行市場営業部の納谷巧為替トレーディンググループ長

  • 中東情勢を受けた米金利上昇により、対円だけでなくドル買いが広がっている
  • FRBの利上げがあれば165円を試す可能性が高く、見送られても原油価格の高止まりがドルの支えになる
  • 円安が進んでいるタイミングで米国が「過度な変動は望ましくない」と表明したことは、日本の介入は容認するというメッセージだ
  • 米国が1月にレートチェックを行ったことを考えると市場はもっと反応してもよいと思うが、あまり反応していない
  • ドルが自然体で上昇しているため、ドルロングがあまり積み上がっておらず、市場の鼻息があまり荒くないことの表れではないか
  • 予想レンジは160-166円

主な予定

  • 29日:米連邦公開市場委員会(FOMC)が金融政策を発表。ウォーシュFRB議長が記者会見
  • 30日:4-6月期の米国内総生産(GDP)
  • 30日:6月の米個人消費支出(PCE)価格指数
  • 31日:7月の東京都区部消費者物価指数(CPI)
  • 31日:日銀が金融政策決定会合の結果と経済・物価情勢の展望(展望リポート)を公表。植田和男総裁が記者会見

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