(ブルームバーグ):米半導体大手インテルが23日に示した7-9月(第3四半期)売上高見通しは市場予想を大きく上回った。データセンター投資の急拡大が、長らく待ち望まれていた同社の業績回復を後押ししていることを示した。
発表資料によると、7-9月の売上高は158億-168億ドル(約2兆5900億-2兆7500億円)となる見通し。レンジ下限でも市場予想平均の151億ドルを大きく上回る。

この見通しは、AI向けコンピューティング需要に対応するため半導体を求めるデータセンター顧客の間で、インテルが存在感を高めていることを示している。同部門の4-6月(第2四半期)の売上高は59%増と、同社全体の増収率の2倍超となった。
決算発表後の時間外取引でインテル株は急伸したが、その後は上げ幅を縮小。米東部時間午後6時19分(日本時間24日午前7時19分)時点で約2%高。
シーポート・グループのアナリスト、ジェイ・ゴールドバーグ氏は、インテルは引き続き長期的な成果を示す必要があるものの、今回の決算は好材料だと指摘。「足元の勢いが、長期的な事業基盤の改善につながる」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで述べた。

インテルの株価は決算発表前の時点でも、業績立て直し計画への期待の高まりを背景に、年初来で2倍超に上昇していた。
昨年就任したリップブー・タン最高経営責任者(CEO)は、インテルをAI関連投資の恩恵を受ける主要企業として位置付けようと取り組んでいる。AIモデルの開発や運用を支えるアクセラレーターチップではエヌビディアが依然として圧倒的な地位を占めるものの、業界全体でインフラ整備が進んだことで、幅広い半導体の需要が拡大している。その中には、インテルの主力製品である中央演算処理装置(CPU)も含まれる。
タン氏はインタビューで、データセンターでは「CPUの需要が急速に拡大している」と述べ、「需要は当社の供給拡大ペースを上回っている。歓迎すべき課題だ」と語った。
タン氏は、同社が生産体制の改善でも前進していると述べた。これにより受注への対応力が高まり、外部企業が製造委託先としてインテルを選ぶ可能性も高まっているという。同氏は具体的な顧客契約への言及を避け、「複数の案件が進行している」と述べるにとどめた一方、その分野での進展は来年前半までに示せるとの見方を示した。
インテルは、自社製半導体に加え、受託製造する製品の需要にも対応できるよう、設備投資を拡大している。
デーブ・ジンズナー最高財務責任者(CFO)は、前年から設備投資を削減する計画だったものの、現在は予算を増額する方針に転じており、来年も同様の対応となる可能性が高いと述べた。今年の設備投資額は約200億ドルになる見通しだという。
4-6月の売上高は25%増の161億ドルだった。1株利益は一部項目を除いたベースで42セント。ブルームバーグが集計した市場予想平均は、売上高144億ドル、1株利益21セントだった。
タン氏はこの1年、インテルの財務体質の改善に多くの時間を費やしてきた。その一環として、米連邦政府やエヌビディア、ソフトバンクグループから投資を呼び込んだ。ホワイトハウスが8月に仲介した異例の取引により、米政府は現在、同社の主要な支援者の1つとなっている。
インテルは、数十年にわたってアジアへ移転した半導体製造を米国内へ呼び戻す上で重要な企業とみられている。同社はオハイオ州で大規模な製造拠点を建設する計画を進めているが、プロジェクトは繰り返し延期されている。
同社はタン氏の前の経営陣の下で、製造技術での優位性を失い、AIブームの波にも乗り遅れた。多額の投資と市場シェア低下により、数十億ドル規模の赤字を計上していた。
その後、AI業界で重視される分野の変化がインテルに追い風となった。企業はAIモデルの学習よりもシステムの運用に重点を移しており、その結果、インテルの主力である汎用マイクロプロセッサーへの需要が再び高まっている。
4-6月期の粗利益率は、調整後ベースで40.4%となり、前年同期から約13ポイント改善した。ただ、収益性は同社が全盛期だった頃の水準を依然として大きく下回る。当時は粗利益率が60%を超える水準を恒常的に確保していた。
受託製造部門インテル・ファウンドリー・サービシズの売上高は31%増の58億ドルだった。同部門は現在、受注の大半を社内の製品部門に依存しているが、外部顧客の獲得を進めている。パソコン(PC)向け半導体部門の売上高は89億ドル、データセンター部門は63億ドルだった。
原題:Singapore’s GIC to Plow $30 Billion More Into Hedge Funds(抜粋)
(アナリストのコメントなどを追加し株価を更新します)
--取材協力:Edward Ludlow.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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