塩野義製薬は5日、希少神経疾患を手掛ける米バイオ医薬品会社IntraBioを20億ドル(約3156億円)で買収すると発表した。米子会社が全株式を取得し、完全子会社化する。

IntraBioは、約10万人に1人の割合で発症する希少疾患「ニーマン・ピック病C型」に伴う神経学的症状の治療薬を手掛けており、すでに米国と欧州で販売承認を取得している。9月半ばには、同じく希少疾患の「毛細血管拡張性運動失調症」についても米国で承認を取得した。

今回の買収で希少疾患治療薬のポートフォリオが拡大するほか、IntraBioが持つ希少疾患に関する専門性の活用にもつながる。取引は11ー12月に完了する予定で、2027年3月期の連結業績への影響は精査中としている。

塩野義はM&A(合併・買収)を通じた事業拡大を続けている。手代木功会長兼社長は8月のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、感染症や希少疾患を中心に「現在、少なくとも3つの案件を積極的に進めている」と述べ、米国、日本、欧州を主要地域として挙げていた。

発表後、塩野義株は一時前営業日比4.9%安まで下げ幅を拡大。同4.5%安の2661円で取引を終了した。

同社は前期(2026年3月期)に合計8800億円規模となる3件の大型買収を実施。鳥居薬品の買収や、抗HIV薬の研究・開発を手掛ける英ヴィーブヘルスケアへの追加出資などを進める一方、さらなる案件の発掘を続けていた。

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