(ブルームバーグ):スペインのサンチェス首相は5日、11月29日に総選挙を実施すると表明した。国民の不満の高まりに対応するための住宅関連法案が議会で先週否決されたことを受け、選挙の前倒しを決断した。
サンチェス氏(54)は、マドリードでの演説で「スペイン国民の皆さんが、自分たちとこの国の未来をどうしたいのか決める時が来た」と表明。「この時代に自分たちがどのような役割を果たしたいのか、スペインにどのような役割を果たしてほしいのか。皆さんが決めなければならない」と語った。
サンチェス氏率いる少数与党政権は、犠牲者を出した洪水被害や移民危機など一連の問題への対応に追われ、すでに苦境に立たされていたが、最近では住宅費を巡る全国的な抗議運動にも直面していた。障害のある87歳の女性が自宅アパートから立ち退きを強いられたことで事態は一気に過熱し、抗議運動が勢いを増した。
政府はこれに対応するため、緊急の住宅対策を取りまとめたものの、最終的に議会で十分な賛成票を得られず、否決された。
最近の世論調査では、中道右派の国民党(PP)が首位に立っている。24-26日に1200人を対象に実施されたSocioMétricaの調査では、支持率33.9%を獲得。PPのアルベルト・ヌニェス・フェイホー党首は、支持率18%の極右ボックスと連立政権を組む可能性を示唆している。サンチェス氏率いる社会労働党の支持率は25.7%だった。
サンチェス氏の任期は27年7月までとなっていた。18年に政権を握って以降、議会で安定した過半数を確保できないまま、相次ぐ危機への対応に任期の多くを費やしてきた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)、ロシアによるウクライナ侵攻の余波、バレンシア地方で多数の死者を出した洪水、昨年発生した欧州で前例のない大規模停電などだ。
原題:Spain’s Sánchez Calls Snap Election After Housing Plan Fails (1)(抜粋)
--取材協力:Katharina Rosskopf、Rodrigo Orihuela.
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