(ブルームバーグ):ウォール街では、ハイテク大手がAIに投じる数千億ドル規模の投資への懸念が強まっている。イランで戦闘が再び激化し、世界のマクロ経済見通しにも不透明感が広がる中、市場の警戒感は一段と高まっている。
23日の米株式市場では、大手ハイテク企業7社「マグニフィセント・セブン」が下落。マグニフィセント・セブン指数は、2025年4月の関税ショック以降で最大の下落率を記録した。
ブルームバーグ・マグニフィセント・セブン指数は一時4.8%安となり、時価総額が約7970億ドル(約130兆6000億円)減少した。この売りを受け、S&P500種株価指数は1.2%下落し、ハイテク株中心のナスダック100指数は1.9%下げた。
また、同指数は5月下旬に付けた過去最高値から11%下落し、時価総額では2兆ドルが失われた。
発端となったのは22日の取引終了後に発表されたアルファベットとテスラの決算だった。決算内容は投資家心理を冷やし、3年以上にわたり株式市場をけん引してきたAI相場の持続性に疑問を投げかけた。
アルファベットは2026年の設備投資見通しを最大2050億ドルに引き上げた。一方、テスラの利益は市場予想を大きく下回り、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は投資家に対し、2026年は設備投資が大幅に増える年になると語った。

マホニー・アセット・マネジメントのケン・マホニー最高経営責任者(CEO)は「本当の問題は、設備投資の規模だ。投資に見合うリターンがどれほど得られるのか、誰にも分からない」と語った。
さらに、イラン戦争の激化に伴う原油価格の上昇など、マクロ経済環境の悪化も、大型ハイテク株への圧力を強めていると指摘。「まさに悪材料が重なるパーフェクトストームの状況だ」と述べた。

半導体株も売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は0.5%下落した。同指数はAI投資の最大の恩恵を受けるセクターで、年初来では70%超上昇している。ただ、値動きは一段と荒くなっており、過去2カ月で日中変動率が1%未満だった営業日はわずか5日だった。
テスラ株は23日に15%急落し、2025年3月以来の大幅安となった。アルファベット株も7.1%下落し、2025年5月以来最大の下落率を記録した。マイクロソフトは2.2%、アマゾン・ドット・コムは4.6%、メタ・プラットフォームズは3.4%それぞれ下落した。3社はいずれも来週、決算発表を予定している。
この日はマグニフィセント・セブンを構成する全7銘柄が下落したが、下げ幅が最も小さかったのはアップルだった。同社はAI投資競争にはほとんど加わっておらず、その姿勢が最近では投資家から評価されている。株価は今月11%、年初来では18%上昇している。
原題:Magnificent 7 Lose $797 Billion as AI Skeptics Dump Tech Stocks(抜粋)
(最新の値動きを反映して更新します)
--取材協力:Carmen Reinicke.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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