最低賃金引き上げも“新たな地域格差” 価格転嫁の難しさも
こうした中、政府は7月、最低賃金について「2030年代前半のできる限り早期に、全国平均1500円を達成する」と新たな方針を示しました。
前の石破政権が掲げた「2020年代までに1500円」という目標を後ろ倒しにしましたが、引き上げ額以外にも課題が。

上野賢一郎厚労大臣
「地域間格差是正などにも配慮をいただきながら、真摯なご議論をしていただくよう、よろしくお願いします」

最低賃金は都道府県ごとに決まるものですが、2025年度は引き上げ時期がバラバラ。例年通り10月に引き上げる自治体もあれば、賃上げの準備期間が必要だとして年をまたぐ県も相次ぎ、“新たな地域格差”が生まれました。
引き上げ時期が2026年3月と、全国で2番目に遅かったのが群馬県です。高崎市内にある大学の食堂。時給で働く大学生に話を聞くと…

大学1年生
「働くって苦労しているので、(引き上げ時期など)給料は平等にするべきだなと思う」
「物価は上がるのに給料は上がらない。他のところは上がっている。それはちょっと不満」
「(友達は)埼玉のほうが時給が高いから、埼玉に移動してバイトしている」
こちらの学食、人気メニューは熱々のオムライス。鶏肉やサラダがついて、ボリュームもたっぷりです。気になるお値段は…

Q.オムライスの値段は
大学生
「500円です」
学生のお財布事情を助ける、ワンコインの500円。
この「学食」の運営会社では3月に賃上げをした一方で、人員配置や原材料費をできる限り抑えてメニューの価格は据え置きに。学生相手だけに簡単には値上げをしづらい事情もあります。
飲食店経営「サンフラワー」宮田誠社長
「学生食堂みたいなところは特にそうですけれど、(学生の)生活に直結している部分なので価格転嫁を非常にしにくい」
宮田社長は、最低賃金の引き上げを各地と同じ時期にしたうえで「中小企業でも価格転嫁しやすい環境を作ってほしい」と望んでいます。

飲食店経営「サンフラワー」宮田誠社長
「全体が上がるタイミングで(賃金を)上げてもらったほうが、価格転嫁という点ではやりやすかった。価格転嫁しやすい状況であったり、お給料を上げるために何をどう回したらいいのかというサイクルを国には考えてほしいと思います」
国は23日、最低賃金の目安を決める議論を行い、労働者側が全国平均の時給で75円の引き上げを求めたことが分かりました。
今後も労使双方の主張を踏まえ、7月中にも結論を出す見通しです。