アメリカや中国が開発競争をリードする自動運転。開発や普及をめぐって、日本の遅れが指摘されるなか、巻き返しの期待を背負う企業がきょう、東京株式市場に上場しました。

東証グロース市場に上場したのは、自動運転に必要なソフトウェアの開発を手がけるスタートアップ企業「ティアフォー」。自動運転の技術開発を専門に手がける企業としては、初めての上場です。

上場初日の終値は1015円と、事前の売り出し価格を6%あまり下回りました。

ティアフォーは、ソフトウェアの開発に社外の人も自由に参加できる仕組みを採用。多様なアイデアを取り入れて成長してきました。

その技術は、特定の条件を満たせば運転手が不要になる「レベル4」の自動運転バスなどで利用されています。

トヨタ自動車の子会社やいすゞ自動車など日本の大手自動車メーカーも出資。来年度には、トヨタの電気自動車「e-Palette」にも搭載される予定です。

ただ、世界に目を向けると…

自動音声
「緊急時には、画面右上のSOSボタンを押してください」

中国では、自動運転サービスがすでに実用化。アメリカでは、ロボタクシーが街を走るなど、世界レベルの競争で日本は大きく水をあけられています。

日産自動車 イヴァン・エスピノーサ社長(3月)
「我々がそれぞれの強みを結集することで、単独では達成できない新しい可能性を開くことができると確信している」

日本勢も開発を進めていますが、自動運転の核となる部分には海外企業の技術が採用されるケースも。

これに対し、ティアフォーが目指すのは「日本発」の自動運転。

ティアフォー 加藤真平CEO
「OEM(完成車メーカー)の量産能力を最大限活用するエコシステムになれば、これからのマーケットでは国産の自動運転車が世界のマーケットをしっかり取っていける」

日本政府もAIや自動運転を「成長分野」と位置づけ、“国産化”を後押ししています。

今後の日本の経済成長を左右する自動運転技術。開発・普及の遅れからの巻き返しの期待を背負い、新たなスタートを切ることになります。