(ブルームバーグ):フランス国債のリスクを示す指標が節目の水準に上昇した。巨額の財政赤字と政治的不透明性の継続を踏まえ、投資家の間で警戒感が高まっている。
10年物フランス債のドイツ債に対する上乗せ利回りは18日、一時101ベーシスポイント(bp)に達した。両国債の利回り差(スプレッド)は既に2012年以降最も大きい水準にある。
この日の取引では欧州国債が幅広く売られているが、独仏債のスプレッド拡大はフランスの財政問題に対し投資家の懸念が続いていることを示す。経済成長が急減速する一方で、議会の分裂で財政緊縮策を成立させることができず、政府は財政悪化を歯止めを掛けられないでいる。
みずほインターナショナルのマルチアセットストラテジスト、エヴリン・ゴメスリヒティ氏は「市場が懸念を強めているのは明らかだ」と指摘。スプレッドは高水準にあるものの、「金利市場で目にすることの多い問題がここにもある。安定をもたらす材料が見られない場合、魅力的なバリュエーションもあまり助けにはならない」と付け加えた。

フランス10年債利回りは4.50%前後で取引されており、今週付けた18年ぶりの高水準からわずか数ベーシスポイント低いだけだ。この利回りは同年限のスワップ金利よりも96bp高く、この指標からもフランス債の割安さが浮き彫りになる。
来年を巡るリスクは特に大きい。マクロン大統領の任期満了と次期大統領選挙が来年上期に迫る中で、野党が妥協に消極的だからだ。
ソシエテ・ジェネラルの金利ストラテジストは今週、政治的不透明感がとりわけ強まれば、独仏債のスプレッドが120bpにも「到達可能」との見方を示した。
フランス政府は17日遅く、経済成長の鈍化と利払い費の増加により、今年の財政赤字が国内総生産(GDP)比5.4%に膨らむとの見通しを明らかにした。同国は赤字を5%に小幅縮小することを目指していた。
レスキュール経済・財務相は18日、ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで、フランスは財政赤字を2029年にGDP比3%に戻す計画を断念すべきではないと主張。来年の財政赤字目標は「野心的であると同時に現実的だ」と述べ、「市場に対し、われわれは財政赤字の問題を認識していると伝えることが重要だ」と続けた。
レスキュール氏は、債券市場の混乱は世界的なもので、「どの国にとっても潮位が上がっている」と表現した一方、フランスは「問題」を抱えていると認め、その解決に取り組んでいると語った。
中東での戦争をきっかけとするエネルギーショックも、フランスに重くのしかかっている。欧州中央銀行(ECB)は、インフレ再燃を抑えるため今年2回の利上げを実施し、これが域内全体の借り入れコストを押し上げている。
原題:France Bond Risk Gauge Reaches New Milestone on Budget Risks (1)(抜粋)
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