(ブルームバーグ):米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントのジム・ゼルター社長は14日、各国政府の財政余力が低下し大規模な設備投資を支えきれなくなっており、そうした資金不足を民間資本が埋めつつあるとの認識を示した。
ゼルター氏はロンドンでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「これまで多くの政府が設備投資向け資本の主要な供給元だった」が、「現在は政府の財政余力が以前ほど大きくなく、そうした資金を提供できる状況ではない」と語った。
同氏は、アポロがこうした資本の主要サプライヤーになっていると説明。また、世界は「産業ルネサンス」を迎えており、防衛企業や工業各社は世界で競争力を維持するために大規模な設備投資を必要としていると指摘した。
アポロは5月、運用資産残高が1兆ドル(約162兆円)を突破した。このうち80%余りをクレジット事業が占めている。
ゼルター氏はAIがもたらす変革の影響について、今年大幅な調整に見舞われたソフトウエア企業だけにとどまらないとの見方を示し、「公募・私募を問わず、AIによる変革の影響を受けるのが、クレジット市場でソフトウエア分野だけだと考えるのは甘いと思う」と述べた。
影響を受ける他のセクターには「さまざまな流通関連事業や、高い利益率を享受してきたあまり資産を保有しないビジネス」などが含まれそうだとしている。
約1兆8000億ドル規模のプライベートクレジット市場では、AIで事業モデルが脅かされるソフトウエア企業へのエクスポージャーを懸念する声を背景に、ファンドの解約請求が相次いでいる。
アポロ・デット・ソリューションズは、アポロ・グローバルの個人投資家向け非上場プライベートクレジットファンドとして最大規模だが、2026年4-6月(第2四半期)の解約請求率は16.8%と、前四半期の11.2%から上昇した。
競合のアレス・ストラテジック・インカム・ファンドとブラックストーン・プライベート・クレジット(BCRED)でも、それぞれ14.4%、10%まで解約請求率が上昇した。3社はいずれも解約請求を5%に制限している。
原題:Apollo’s Zelter Sees Private Capital Plugging State Spending Gap(抜粋)
--取材協力:Silas Brown.
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