中国発ファストファッション大手SHEIN(シーイン)は、計画している香港上場について中国当局の承認をようやく取得した。しかし、事業成長の鈍化が、新規株式公開(IPO)で実現できる企業価値評価を押し下げる恐れがある。

ブルームバーグが複数の小売市場調査会社のデータを分析したところ、SHEINの世界全体のウェブサイト閲覧数、アプリのダウンロード数、米国での売上高は、今年に入り横ばいか減少傾向となっている。電子商取引(EC)業界全体でも、PDDホールディングス傘下のTemuやアマゾン・ドット・コムで消費者の利用が鈍化しているものの、この傾向はSHEINの低価格と流行を武器とするビジネスモデルの持続性に疑問を投げかけている。

アクセス解析会社シミラーウェブによると、SHEINの世界全体のウェブトラフィックの前年比伸び率は、2025年後半の60%超から今年前半には約30%に低下し、6月には1桁台まで鈍化した。市場調査会社アプトピアによると、世界全体のアプリダウンロード数は5月までの12カ月の大半で前年同月を下回り、減少率は最大で約30%に達した。

ブルームバーグ・セカンドメジャーが米国のクレジットカードとデビットカード利用データを基に集計したところ、米国売上高は6月までの12カ月の大半で前年同月を下回った。6月は前年同月比13%減だった。

動画:8月にも香港に上場を目指すファストファッション大手SHEINについてミンミン・ロー記者が解説

インフレや燃料価格の上昇で小売価格が押し上げられる中、消費者のオンラインショッピングへの熱意は冷え込んでいる。今年の米アマゾンの「プライムデー」期間中の家計支出は16%減少した。

SHEINはまた、米国や欧州など主要市場でTemuとの競争激化に直面しているほか、規制当局による事業運営への監視も強まっている。

SHEINとPDDはデータに関するコメント要請に直ちに応じなかった。アマゾンもコメントしなかった。

成長鈍化を受け、SHEINは待望のIPOでは、より低い企業価値評価を受け入れざるを得ない可能性がある。同社は中国証券監督管理委員会(証監会)の承認を得たことを受け、早ければ8月の香港上場を目指している。ブルームバーグが13日に報じたところでは、IPOでは20億-30億ドル(約3300億-4900億円)を調達する可能性があるが、最終的な調達額は企業価値評価や投資家の反応によって決まる。

原題:Shein’s Slowing Growth Risks Weighing on Hong Kong IPO Valuation(抜粋)

--取材協力:Spencer Soper、Luz Ding.

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