米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長が、就任後初の議会証言に臨む。2日間にわたる証言では、新たに公表されるインフレ指標を巡り議員らと質疑を行う。

ワシントン時間14日午前10時(日本時間午後11時)に始まる下院金融委員会での公聴会に先立ち、米労働統計局(BLS)は6月の消費者物価指数(CPI)を発表する。

15日には、BLSが生産者物価指数(PPI)を公表した後、ウォーシュ議長が上院委員会で証言する予定だ。

ブルームバーグ調査のエコノミスト予想では、いずれの指標も3-5月にかけての比較的高い上昇後、インフレ圧力がやや和らいだことを示す見通しだ。

ガソリン価格の下落がCPIを押し下げ、2020年の新型コロナウイルス流行開始以降で初めて前月比マイナスとなる可能性がある。

一方、PPIは、イラン戦争によるエネルギー価格ショックが経済全体へ波及し続ける中、川上段階でのインフレ圧力がなお強まっていることを示し得る。食品とエネルギーを除くコアPPI指数の前年同月比上昇率は、4.9%から5.2%へ加速するとエコノミストは予想している。

連邦準備制度当局者によるスピーチも相次いで予定されている。ウォーシュ議長就任後に米国の中央銀行を包んでいた静けさが、徐々に解消し始める兆しとなりそうだ。

主な予定としては、13日にウォラーFRB理事が講演するほか、15日にはニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁とクックFRB理事が発言する。16日にはジェファーソンFRB副議長、ダラス連銀のローガン総裁、カンザスシティー連銀のシュミッド総裁が講演する予定だ。

米国ではこのほか、16日に小売売上高、17日に鉱工業生産や住宅着工件数、ミシガン大学消費者マインド指数が公表される。

ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の米国担当チーフエコノミスト、アンドリュー・サッチャー氏は、「現在の市場では、7月利上げの確率は24%と織り込まれているが、連邦準備制度が実際にその時点で動くと考えるには低過ぎる水準だ。この確率が大きく上昇するには、14日のCPIが予想を大幅に上回る内容となり、さらにウォーシュ議長が明確にタカ派姿勢を示す必要があるだろう。しかし、そのどちらも実現する公算は小さいとみている」と指摘した。

カナダでは15日、カナダ銀行(中銀)が政策金利を2.25%に据え置くとの見方が大勢を占めており、据え置きは6会合連続となる見込みだ。同中銀は、米国との通商混乱がもたらすインフレ抑制圧力と、中東情勢による物価押し上げ圧力との均衡を図り続けている。

アジア

アジアは、韓国銀行(中銀)の金融政策決定会合が注目だ。4月に就任した申鉉松総裁は、インフレ率や堅調な経済成長、ウォン安、住宅価格急上昇はいずれも金融引き締めを示唆すると繰り返し警告してきた。16日の会合で政策金利を2.75%へ引き上げるとエコノミストらは予想している。

中国が15日に発表する4-6月(第2四半期)国内総生産(GDP)では、前年同期比の成長率が4.5%へ減速し、年初来ベースで4.8%になると予想されている。

この結果は、堅調な輸出と低迷する内需との格差を改めて浮き彫りにし得る。同日公表される中国の小売売上高は、2022年以来初めて前年割れした5月に続き、6月も減少したもようだ。

英国 

英国ではリーブス財務相が14日、ロンドンで毎年恒例の演説を行う。アンディ・バーナム氏が近く首相に就任する見込みで、リーブス氏を留任させる意向を示していないことから、今回が最後の年次演説となりそうだ。

イングランド銀行(英中銀)のベイリー総裁も同じイベントでスピーチ予定。同日には議会で金融安定に関する最新の評価について証言も行う。

原題:Warsh Testimony, CPI to Set Tone for July Fed Decision: Eco Week(抜粋)

--取材協力:Brian Fowler、Laura Dhillon Kane、Monique Vanek、Robert Jameson、Mark Evans、Piotr Skolimowski、Beril Akman.

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