イランはホルムズ海峡の問題解決や同国産原油の輸出正常化などの条件を米国が満たさない限り、米国との交渉には応じないとの立場を改めて示した。

いかなる協議も米国が「合意済みの事項」を履行することが前提になると、イラン当局は主張している。イラン準国営ファルス通信が11日、事情に詳しい関係者の話として報じた。

米国は前日、イランに対し、ホルムズ海峡の全ての航路が船舶の通航に開放されており、通航中の民間船舶を攻撃しないと、公に声明を発表するよう要求した。米政府高官は記者団への説明で、イランがこれを公的に保証しなければ相応の結果が伴うと述べた。

こうした展開に先立ち、米軍は数日にわたりイランの標的を空爆し、イランはこれに対して報復攻撃を行った。一連の攻撃で原油相場は上昇し、より包括的な和平合意に向けた協議の先行きにも疑問が生じている。トランプ米大統領は10日、両国間の停戦は終わったと述べた。

最近の緊張再燃に加え、米財務省がイラン産原油の販売を認める適用除外措置を撤回したことで、両国の暫定和平合意はこれまでで最大の試練に直面している。米国はホルムズ海峡を通航する船舶への攻撃を巡り、「報復」としてイランを攻撃。イランはこれに対抗して、中東地域の米軍基地を攻撃した。

今回の緊張再燃にもかかわらず、米政府高官らはイランとの実務者レベルの協議は継続されると予想している。イランのアラグチ外相は11日、ホルムズ海峡の今後を協議するためオマーンを訪問した。

トランプ大統領は10日、イラン指導部が自身の暗殺を試みるか、あるいはそれを実行した場合、米軍はイランを「完全に壊滅させ、あらゆる地域を破壊する」と警告した。イランによる新たな暗殺計画については、イスラエルがトランプ氏に警告していたと報じられている。

一方のイランでは、2月末に米国とイスラエルによる攻撃で殺害された前最高指導者アリ・ハメネイ師の葬儀が数日にわたって行われた。

ハメネイ師の息子で、後任の最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師は11日、ソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」への投稿で、父親が殺害されたことへの復讐を呼びかけた。

「この復讐を実行することは、われわれの確実かつ否定しようのない義務である」と同師は述べた。

モジタバ師は父親が殺害された際の攻撃で負傷し、その後は公の場に姿を見せていない。この不在により、同じ攻撃でどの程度の負傷を負ったのか、また紛争終結に向けた米国との交渉にどの程度関与しているのか、といった疑問が広がっている。

原題:Iran Rejects US Talks Unless Washington Meets Its Conditions(抜粋)

--取材協力:Catherine Lucey.

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