(ブルームバーグ):米連邦検察当局はカタールから贈与されたエアフォースワン(大統領専用機)に関する2本の記事を巡り、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記者4人に対し10日夜、情報源の開示を求める召喚状を出した。同紙が明らかにした。
トランプ米大統領は新しい専用機で今週、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれたトルコのアンカラに赴いた。今週のNYT報道によれば、ワシントンへの帰国には旧型の大統領専用機を使うようシークレットサービスがトランプ大統領に助言した。新しい専用機には、対ミサイル防御能力を含む高度な防御機能の一部が備わっていなかったためだという。イランがトランプ氏暗殺を計画していると、イスラエルが同氏に伝えたと報じられていた。
トランプ大統領は第2次政権でメディア攻撃を強めている。政権は他のメディアに対しても同様の召喚状を発付したほか、ワシントン・ポスト紙の記者の自宅を捜索した。連邦通信委員会(FCC)のカー委員長は、トランプ氏を批判したコメディアンを処罰するよう放送局に圧力をかけている。
トランプ氏はまた、自身が問題視した記事を巡り、NYTを含む複数の新聞社を個人的に提訴している。
NYTの顧問弁護士デービッド・マクロー氏は声明で、「この恥知らずな行為は、記者を威嚇することで国民の知る権利を踏みにじる試みにほかならない」と述べた。
召喚状を発付したのは、ニューヨーク南部地区のクレイトン連邦検事。同氏はトランプ氏から国家情報長官に指名されている。クレイトン氏の承認公聴会は来週、上院で予定されている。ブランチ司法長官代行についても、司法長官就任の承認公聴会が同時に開かれる予定だ。ブランチ氏はかつてトランプ氏の私的な弁護士を務めていた。
国家安全保障に関する報道を阻止しようとした政府と、NYTが争った最も有名な事例は「ペンタゴン・ペーパーズ事件」だ。ニクソン大統領は当時、ベトナム戦争での敗勢を米政府が認識していたことを示す文書の報道を阻止しようとした。この訴訟は最終的に連邦最高裁まで持ち込まれ、歴史的な判決でNYTが勝訴した。最高裁は国家安全保障への懸念という漠然とした主張を理由に、政府が報道を差し止めることはできないとの判断を示した。
原題:US Subpoenas New York Times Journalists Over Air Force One Story(抜粋)
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