宇宙の年齢(約138億年)を遥かに超える「10の34乗年」以上の寿命を持つとされる陽子。もし、この陽子が自ら崩壊する瞬間を捉えることができれば、物理学の夢である3つの力の統一『大統一理論』が浮かび上がってきます。
この「陽子崩壊」を探すためのノイズ検証の過程で偶然見つかり、世界の歴史を塗り替えたのが「ニュートリノ振動」でした。ニュートリノに質量があることを突き止め、2015年にノーベル物理学賞を受賞したのが今回のゲスト、東京大学卓越教授の梶田隆章さんです。
そして、その知の地平線をさらに押し広げるべく、2028年の稼働にむけて動き出しているのが、巨大観測装置の「ハイパーカミオカンデ」。
それらが目指す標準模型を超えた先の物理について、脳科学者の茂木健一郎さんとともに掘り下げます。
<出演者>
▽ 梶田隆章
2015年ノーベル物理学賞受賞 東京大学卓越教授
1959年生まれ、埼玉県出身。81年埼玉大学理学部を卒業後、東京大学大学院理学系研究科に入学し、ノーベル賞を受賞した小柴昌俊さんの教えを受ける。小柴さんともう1人の恩師、戸塚洋二さんとともに「ニュートリノ」の研究を続ける。岐阜県飛騨市神岡町の地下深くに設けられた観測施設「スーパーカミオカンデ」で、大気中から飛来した「ニュートリノ」の様子を詳しく観測し、「ニュートリノ」に質量があることを世界で初めて突き止め、98年に開かれた国際学会で発表した。この研究成果は「ニュートリノ」には質量がないと考えられてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆すもので世界の研究者を驚かせ、2015年「ニュートリノに質量があることを示すニュートリノ振動の発見」で、カナダのアーサー・B・マクドナルドさんとともにノーベル物理学賞を受賞した。
▽茂木健一郎
1962(昭和37)年、東京生れ。脳科学者/理学博士。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京大学理学部、法学部卒業後、同大大学院物理学専攻課程を修了。理化学研究所、英ケンブリッジ大学を経て現職。クオリア(意識のなかで立ち上がる、数量化できない微妙な質感)をキーワードとして、脳と心の関係を探求し続けている。
▽竹下隆一郎
TBS CROSS DIG with Bloomberg チーフ・コンテンツ・オフィサー(CCO)
朝日新聞を退社後、2016年から2021年6月までハフポスト日本版編集長。2021年8月にビジネス映像メディアPIVOTの創業メンバーに。2024年11月よりTBSテレビ特任執行役員。
<収録日>
2026年6月10日