ホルムズ海峡の船舶通航は9日、ほぼ停止状態となった。米国が2日連続でイランを攻撃し、両国間の脆弱(ぜいじゃく)な停戦は一段と不安定な様相を呈している。

船舶追跡データによれば、ホルムズ海峡で確認できた船舶の動きの大半がイランの承認を受けた海峡北側寄りの航路に集中した一方、米国が支援するオマーン側の航路は閑散としていた。

大型船では、ペルシャ湾を出航する米国の制裁対象となっている超大型タンカー1隻と、イラン船籍のコンテナ船1隻のみが海峡内で確認された。ただし、一部の船舶は船舶自動識別装置(AIS)の送信機を停止した状態で航行している可能性がある。

9日のホルムズ海峡では船舶の往来がほぼ停止した。船舶が一定海域に集まる様子も確認されており、航行システムに対する電子妨害が発生している兆候とみられる

今回の通航減少は、イランによる船舶への相次ぐ攻撃を受けて米国が攻撃を実施したことに続く動きだ。

トランプ米大統領はイランとの停戦について「私としては、もう終わったと思っている」とし、「私からすれば、時間の無駄に過ぎない」と訪問先のアンカラで8日に発言。ホルムズ海峡を同日通過した商船は、両方向合わせて14隻と、6月中旬の暫定和平合意以降で最も少なかった。

これは直近の通航状況から大きく様変わりしたことを示している。分析会社ケプラーのデータによると、米国とイランがホルムズ海峡の再開に向けた暫定合意に達して以降の3週間では、商船の1日当たり平均通航隻数は34隻で、6月24日には59隻に達した。一方、戦時下では多くの日で1日当たり20隻未満にとどまっていた。

液化天然ガス(LNG)タンカーのホルムズ海峡通航は依然として停止したままだが、積み荷のない2隻が最近オマーン湾に入り、ホルムズ海峡東側の入り口へ向かっている。

電子妨害が散発的に再び発生している兆候も確認された。9日の早い時間帯に、オマーン湾のリマ南東沖で航行していた船舶が、少なくとも30ノットという異常に速い速度で移動しているように表示された。

これは、各国が敵対勢力のドローンによるインフラ攻撃を妨害することを目的とした防空システムを稼働させ、その影響で船舶のAIS信号に支障が生じている可能性を示している。電子妨害は船舶追跡データにも影響を及ぼし得る。

原題:Hormuz Ship Traffic Grinds to a Near Halt After US, Iran Strikes(抜粋)

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