トランプ米大統領は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、発言の大半をイランに関する不満をあらわにすることに費やした。米国はもはやイランの体制転換を目指しておらず、欧州諸国には繰り返し失望させられてきたと語った。

非公開会合に出席した複数の関係者によると、トランプ氏は対イラン戦争で米国が欧州の同盟国から十分な支援を得られていないと不満を述べた。また、欧州が抱える移民問題について改めて警告したという。非公開の発言内容だとして関係者らは匿名を条件に話した。ホワイトハウスの報道官はコメント要請に直ちには応じなかった。

欧州側はトランプ氏の関心をウクライナに向けさせたいと考えていたが、会合で示されたのはありきたりの支援表明にとどまった。トランプ氏は米国には欧州諸国への武器売却を継続する用意があるとし、欧州側がそれをウクライナに供与することは可能だと述べた。

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米政府高官は先週の記者ブリーフィングで、ウクライナとロシアのいずれも戦況を大きく前進させておらず、トランプ氏は戦闘の早期終結を強く望んでいると説明した。

関係者によると、トランプ氏が非公開会合で示した考えは、公の場での発言と大きく変わらなかったものの、全体として口調はこれまでほど攻撃的ではなかった。とりわけ、グリーンランドやスペインを持ち出さなかった。両地域を巡っては記者団との短時間の取材対応(プールスプレー)で激しい批判を展開していた。

防衛費を2035年までに国内総生産(GDP)の5%へ引き上げるとするNATO加盟国の目標についても、トランプ氏は触れなかったという。

昨年のNATO首脳会議では、防衛費の目標が議論の中心となり、トランプ氏のNATOへの関与を維持する上で重要な一歩とみられていた。だが、米国すらも同目標を達成する見通しは立っていない。

トランプ氏は8日、会場に集まった首脳らに対し、米国は引き続きNATOにとどまると述べた上で、ポーランド、ドイツ、バルト3国が防衛支出の拡大で大きな進展を遂げていることを評価した。

一方で、NATOへの米国の貢献について、同盟国はもっと感謝の意を示すべきだともくぎを刺した。

原題:Behind Closed Doors at NATO, Trump Mostly Wants to Talk Iran(抜粋)

--取材協力:Kirsi Heikel、Arne Delfs、Hadriana Lowenkron.

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