8日の日本市場は株式が続落。中東情勢の緊張が再び高まって原油価格が上昇したことや、AI相場の持続性を巡る根強い懸念から売りが先行している。有事のドル買いで円は対ドルで162円台前半に下落。債券も先物が下落している。

ホルムズ海峡での船舶への攻撃を受け、米国はイラン産原油の販売を認める措置を撤回した。米国軍はイランに対する新たな攻撃を発表。米原油先物は日本時間8日朝に続伸し、1バレル=72ドル台半ばで推移している。

日経平均株価は一時1000円超下げた。AI・半導体関連を含む電機や非鉄のほか、機械や自動車が安い。半面、銀行や商社、医薬品は高い。

大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジストは、中東情勢が大きな流れとして改善していくとの期待は変わらないとしつつ、米国の攻撃やイラン産原油の禁輸措置復活は進展が一歩後退する動きでネガティブだと話す。

AI・半導体関連株については「完全にモメンタムがそがれており、再び力強く上がり出すには材料不足」と同氏は指摘。ただ、売りが一巡したタイミングで強い決算などが出れば、持ち直しが期待できると述べた。

為替

円は対ドルで162円台前半に下落。地政学リスクが再び意識され、安全資産としてのドル需要が高まっている。

三菱UFJ信託銀行ニューヨーク支店資金証券室のシニアバイスプレジデント、横田裕矢氏は「久しぶりに中東を巡る地政学リスクが脚光を浴びて原油価格が上昇し、ドルの追い風になっている」と語る。市場は「中東情勢がどこまでエスカレートするかに注目しており、何か起きればドル・円相場はあっさり162円台後半の高値を更新する可能性がある」とみる。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは8日のリポートで「介入警戒がある中でドル・円の上値は限定されやすい」とした上で、きょうは「原油価格反発の持続性にも注目が必要」と指摘。米国債の利回り上昇で日本の債券市場が一段と不安定化する場合、「介入を含めた当局の対応機運が高まる可能性もある」という。

債券

債券は先物が下落。米長期金利が上昇した流れを引き継いでいる。

政府が「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案の金融政策に関する文言について、修正を検討していると複数のメディアが報じた。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、報道が「事実であれば、債券相場は下落後に切り返す可能性もある」と話した。

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