JPモルガン・チェースのストラテジストは米国株について、最も強気な「青天井」シナリオの実現に近づきつつあるとの見方を示した。予想を上回る企業利益の伸びに加え、イラン戦争終結に向けた和平合意の可能性が主な追い風になるとみている。

同行ストラテジストチームは、S&P500種株価指数の年末目標を従来の7600から7800に引き上げた。23日の終値からは約6%の上昇余地があることになる。

S&P500種は23日、半導体銘柄の下落を受けて続落した。BTIGのチーフマーケットテクニシャン、ジョナサン・クリンスキー氏は同日の相場を「半導体の惨事」と表現していた。

しかし、JPモルガンのドゥブラフコ・ラコスブハス氏は、こうした下落は想定内であり、さらなる上昇に向けた過程の一部に過ぎないとみている。

グローバル市場戦略責任者の同氏は24日付のリポートで「上昇への道筋は一直線にはならない可能性が高い。市場はさまざまなハードルを乗り越える必要があることを念頭に置くべきだ」とした。

ポジティブショック

ラコスブハス氏によると、S&P500種構成企業の今後2年間の利益成長率の予想コンセンサスは約20%に引き上げられた。AI関連の設備投資計画がほぼ倍増するなか、利益見通しも同様に上方修正されているという。

同氏は、2026年と2027年の利益予想コンセンサスが年初来でそれぞれ約10%引き上げられたことに言及し、「振り返れば、S&P500種構成企業の利益成長見通しについては、もっと強気であるべきだった」と説明。「このような大幅な上方修正は異例で、通常は大きなショックや景気後退の後にしか見られない」とした。

ラコスブハス氏によれば、こうした「ポジティブなショック」は前回の決算シーズンが契機だった。企業が設備投資計画を引き上げ、その後にはアンソロピックがAIサービスの実用性を裏付けたという。

そのうえで「こうした環境に加え、米国とイランが和平合意に向けて動いていることを踏まえると、われわれは『青天井』シナリオに近づきつつある」と同氏は述べた。

原題:JPMorgan Lifts S&P 500 Target to 7,800 on ‘Blue Sky’ Scenario(抜粋)

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