相次ぐ日本株の見通し引き上げの動きにBofA証券が加わった。予想以上に力強いAI投資サイクルの恩恵を日本が享受するとの期待が高まっている。

同証の圷正嗣ストラテジストらは23日付リポートで、東証株価指数(TOPIX)の2026年末予想を4200から4400に、日経平均株価を6万7000円から7万6000円に引き上げた。足元の水準からおよそ10%の上昇を見込む。

圷氏らは「想定を上回るAI需要の拡大、ホルムズ海峡開放の蓋然(がいぜん)性上昇」が上方修正の主な背景だと説明した。

アナリストの間で日本株に対する強気な見方が広がっている。シティグループ証券は今週、日経平均の年末目標を9万円に引き上げた。現在の水準から約30%の上昇余地があることになる。

前週には大和証券がAIブームや中東リスクの後退による業績拡大見通しを理由に年末見通しを8万円に設定。JPモルガン証券とスイスの資産運用会社ジュリアス・ベア・グループも予測を7万5000円に引き上げた。

ハイテク株の比重が大きい日経平均は今年に入り37%上昇。トランプ米大統領がイランとの戦争終結とホルムズ海峡再開に向けた暫定合意に署名した後、18日に終値で初めて7万円の大台を上回った。

年初からの日本株上昇をけん引してきたのは、ソフトバンクグループや村田製作所、そして今月トヨタ自動車を抜いて国内時価総額首位に立ったキオクシアホールディングスなどだ。

ジュリアス・ベアのアジア株式調査アナリスト、ルイス・チュア氏はリポートで「日本はAIサプライチェーンにおいて不可欠な拠点としての地位を一段と強めており、世界的なAIインフラ投資の拡大加速から大きな恩恵を受ける国の一つとみている」と説明した。

今週に入りAI・半導体株の過熱への懸念が強まり、日経平均の連騰記録は8営業日で途切れた。BofA証は「物色の集中が歴史的規模に達している」と指摘し、株価収益率(PER)が過度に上昇したAI銘柄を除外するとともに、ヘッジとしてAI以外の業種を一部取り込むことが適切だと分析した。

BofA証による日本株目標の見直しは、この1カ月余りで2回目。前回5月の上方修正では、予想を上回る企業業績やAI関連需要の追い風を理由に挙げていた。

--取材協力:堤健太郎.

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