(ブルームバーグ):業績や株価が急拡大しているキオクシアホールディングスで役員報酬が大幅に引き上げられたことが24日、明らかになった。
同社の前期(2026年3月期)有価証券報告書によると、ステイシー・スミス会長の前期報酬は44億3100万円と前の期に比べて一気に15倍に増加した。早坂伸夫前社長は同6.6倍の7億9400万円だった。報酬総額1億円以上の役員は前回から変わらずの2人だった。
競合の韓国勢に比べてもそん色ない。朝鮮ビズによれば、韓国サムスン電子の最高経営責任者で半導体事業責任者の全永鉉氏の昨年の報酬は56億ウォン(約5億9000万円)だった。 SKハイニックスのCEO、郭魯正氏の報酬は42億3900万ウォン(約4億5000万円)で、同水準だ。
人工知能(AI)ブームを追い風にキオクシアHDの今期業績は大幅に伸びる見込みで、今後報酬はさらに膨らむ可能性もある。4ー6月期(第1四半期)の営業利益見通しは前年同期比約29倍の1兆2980億円。会社側は通期の業績予想を示していないが、市場の予想は前年比約8倍の7兆2050億円だ。
足元の時価総額は6月にトヨタ自動車を抜いて国内首位となった。2位のトヨタとの差は8兆円超まで広げている。
キオクシアHDはかつて東芝の中核事業だったが18年にベインキャピタル主導の「日米韓連合」に2兆円で売却された。市況の悪化で業績低迷が続いたものの、24年に上場。昨年ごろからメモリの販売単価上昇などを受けて業績が急回復し、株価も一気に上昇した。
前期の従業員の平均給与もキオクシアHDで同14%増の1307万円、キオクシアで同16%増の942万円と増えた。ただ好業績の社員への還元は海外企業の方が進んでいる。サムスン電子は5月、半導体部門従業員に巨額のボーナスを支払うことで同社労働組合と合意。支給額は単純計算で一人あたり平均5400万円となる。
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