(ブルームバーグ):アラブ首長国連邦(UAE)の原油輸出量が、6月初め時点でイラン戦争前の水準の85%近くまで回復した。国際エネルギー機関(IEA)が報告書で明らかにした。UAEは日本の輸入量の約4割を占め、日本にとって最大の原油調達先だ。
米国とイランが戦争終結に向け暫定合意に署名する前の段階で、パイプラインや貯蔵施設、代替の海運輸送ルートを駆使し、UAEが輸出量を確保していた状況が報告からうかがえる。
IEAによると、6月初めのUAEの原油輸出量は日量430万バレルと、開戦直後の3月の日量190万バレルから著しく増加した。UAEはホルムズ海峡の外側に位置する同国東部フジャイラ港に至るパイプラインに加え、同港に近いマンドゥス地下貯蔵施設(4200万バレル規模)を活用することで、輸出増を実現した。
報告によれば、UAEは「探知を避けるため、タンカーのトランスポンダー(自動送受信装置)をオフにする」ことで、ホルムズ海峡経由の輸出量も増やしたという。
イラン戦争が続く間、UAEのアブダビ国営石油会社(ADNOC)は比較的小型なタンカーを用いて、ペルシャ湾から石油・天然ガスの出荷をひそかに続けてきた。エネルギー不足に悩む顧客に届けるため、イランおよび米海軍の両方を避けて活発に輸送を行っていたもようだ。
こうした輸送方法の工夫が、供給危機で原油価格のさらなる急騰を防ぐことに役立ち、1バレル=200ドルに達するという業界の最も悲観的な予測の多くが覆された。
原題:UAE Oil Exports Surge to 85% of Pre-War Levels, IEA Says(抜粋)
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