米モルガン・スタンレーが運用するプライベートクレジットファンド(純資産70億ドル=約1兆1300億円)は、投資家への払い戻しを四半期ごとの上限(株式総数の5%)の範囲内に2四半期連続で制限した。実際には倍以上の解約請求が寄せられた。

23日に公開された書簡の内容によれば、「ノース・ヘイブン・プライベート・インカム・ファンド」は4-6月(第2四半期)に発行済み株式総数の11.6%相当の買い戻し請求を受けたが、5%の払い戻し上限を超える解約に応じなかった。

テンダーオファー(買い付け)の純資産(NAV)への最終的な影響は約1億200万ドルと推定される。1-3月(第1四半期)も株式総数の10.9%相当の払い戻し請求があったが、当四半期はそれを上回った。

新興企業や未公開企業に直接貸し付けるノンバンク融資、プライベートクレジット市場(1兆8000億ドル規模)では、融資の質に加え、人工知能(AI)台頭で環境が激変するソフトウエア会社へのエクスポージャーを巡る不安が広がり、ファンドへの解約請求が相次いでいる。

非上場の事業開発会社(BDC)として運営されるプライベートクレジットファンドは、第1四半期に調達した資金を超える投資家への換金を行い、資金流出が資金流入を初めて上回った。

前四半期に主要ファンドの多くが引き出しに全額応じなかったため、今四半期の払い戻し請求はおおむね増加傾向にある。

ノース・ヘイブンは書簡で、第2四半期は、前四半期に全額を引き出せなかった投資家からの買い戻し請求が全体の半分以上を占めたと説明した。

米オルタナティブ資産運用会社アポロ・グローバル・マネジメント傘下の「アポロ・デット・ソリューションズ」は第2四半期に約16.8%相当の買い戻しを株主から請求されたが、2四半期連続で5%の払い戻し上限を超える解約に応じていない。

投資顧問・運用会社クリフウォーターも、主力のプライベートクレジットファンドに対し、株式総数の約17%相当の解約請求が殺到したが、5%の払い戻し制限を維持した。ブラックロックも約13%の請求に対し、引き出しを制限した。

原題:Morgan Stanley Caps Private Credit Fund After 11.6% Exit Request、Morgan Stanley Private Credit Fund Caps Redemptions at 5% (1)(抜粋)

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