(ブルームバーグ):外国為替市場では円安・ドル高傾向が進む中、片山さつき財務相とベッセント米財務長官が22日に協議したことを受けて、当局による介入への警戒感が高まっている。
円は23日のニューヨーク市場でドルに対し、おおむね1ドル=161円50銭台-161円60銭台と、前日終値近辺で推移した。22日には一時161円93銭と、2024年7月に記録した161円95銭の安値に迫る場面もあった。この水準を超えて下落した場合は、約40年ぶりの安値となる。
片山財務相は23日、為替市場への対応に関し、「常に必要とあれば、断固たる措置を取るということをお互いにしっかり合意している」と記者団に語った。日米間の足並みはますます強固になっているとも述べた。
TDセキュリティーズの外為戦略責任者、ジャヤティ・バラドワジ氏は「日本は選択肢がなくなりつつある」とブルームバーグテレビジョンで指摘。「今年は既に非常に波乱の多い年で、日本はできることをほぼ全て試してきた」と述べた。
短期のボラティリティーは上昇しており、オプション市場では円高の見通しがこの1カ月余りで最も大きい状態にある。新たな介入リスクに市場が備えを固めていることが示唆される。
みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは、為替介入が入ってもおかしくない円安水準だが、ドル高が進む中で日本単独で介入しても効果が薄いとみている。
これまでの為替介入や、片山財務相が繰り返す口先介入は、円相場を持続的に支えるに至っていない。日米の大きな金利差が円安・ドル高を招いているほか、米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を強めていることがドルの上昇につながっている。
仮に円が4月30日以降の介入後高値である155円近辺に向かって上昇した場合、一部投資家は再び円売りの好機と見なす可能性がある。
RBCブルーベイ・アセット・マネジメントの債券部門最高投資責任者(CIO)、マーク・ダウディング氏は、その水準まで円高が進めば恐らく円売りに傾くと発言。日本では利上げペースを加速させる圧力が生じないとの見方を理由に挙げた。
「根本的に為替市場における問題の一つは、介入を実施できたとしても、持続的な通貨高には経済のファンダメンタルズを伴う必要があるということだ」と述べた。
原題:Yen Intervention Prospect Rises After Katayama-Bessent Talks(抜粋)
(第2段落の相場を更新します)
--取材協力:深瀬敦子、Molly Smith、Georgia Hall、Anya Andrianova、Cameron Fozi.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.