ノンバンク融資であるプライベートクレジットの借り手、新興企業や未公開企業のデフォルト(債務不履行)率が過去約3年で最も高くなった。1兆8000億ドル(約289兆円)規模のプライベートクレジット市場のストレスを示す新たな兆候が、クロール・ボンド・レーティング・エージェンシー(KBRA)の指数に反映された。

格付け・分析会社KBRAのデータによると、KBRA DLDダイレクト・レンディング・インデックスが示す過去12カ月のデフォルト率は15日時点で2.3%と、集計開始(2023年12月)当時に記録した最高水準に初めて並んだ。デフォルト率が今後も上昇を続け、26年末には3.5%(約111社)になると同社は予想している。

同指数はプライベートクレジットの借り手約3000社で構成され、貸し手の事業開発会社(BDC=プライベートクレジットファンド)が保有する貸付債権の保有総額は3000億ドルに上る。

ローン残高ベースで見ると、26年に同指数の2.5%(76億ドル相当)がデフォルト状態となり、25年の1.4%(43億ドル相当)から増える見込みだ。

イラン戦争を契機とするエネルギー高騰でインフレの過熱が続き、借り入れコストが上昇する中で、ダイレクトレンディング(直接貸し付け)業者の与信基準や、人工知能(AI)台頭で経営環境が激変するソフトウエア会社へのエクスポージャーを巡る不安が広がっている。

デフォルトを懸念する投資家が資金の回収を急ぐ状況で、業界全体で解約請求の増加が予想される。今年1-3月(第1四半期)には、約130億ドルの引き出しを投資家は試みたが、一部のプライベートクレジットファンドは払い戻し制限を超える解約に応じなかった。

KBRAのデータによれば、債務不履行のローン債権の回収見通しを反映する「非加重インプライド回収率」は、25年時点で46%だったが、26年は36%に低下すると見込まれる。中小規模の借り手のデフォルトに伴う回収見通しがますます悪化する様子がうかがえる。

原題:Private-Credit Defaults Match 2023 High in a KBRA Index (1)(抜粋)

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