「利上げ」で物価上昇抑えられる?

井上キャスター:
厚生労働省によると、物価の変動分を反映した「実質賃金指数」は、4年連続のマイナスです。(2022年~2025年)
賃金自体は上昇しているのですが、賃金の上昇が、物価上昇に追いついていないため、マイナスになっているのです。
一方、月単位でみると、3月の実質賃金は前年同月比1.4%増、3か月連続のプラスです。賃金の上昇が物価上昇を上回り良い状況が続いています。
ただ、みずほ総合研究所の酒井才介主席エコノミストによると「今後、中東情勢の影響が出るため、先行きは不透明。マイナスに転じる可能性もある」といいます。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
石油は経済にとっては血液のようなもので、石油の値段が上がると全ての値段も上がるんです。私たちの身の回りのもの全ての値段が上がっていくのは避けられないので、対策をしていかなければいけません。
石油価格を下げることはできないので、その代替品を探すとか、少しほかのところでコストを下げるということをするしかないと思います。

井上キャスター:
日本銀行などの中央銀行が行う金融政策の一つ「利上げ」。一般的に▼物価が上がり続けるインフレの状態で「利上げ」をすると▼会社や個人はお金を借りにくくなり、▼物が買いにくくなるなど経済活動が縮小し、▼物価の上昇を抑えられるとされています。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
アメリカの物価上昇と日本の物価上昇は背景が異なります。アメリカは景気が良く、どんどんみんなが買い物をするから物価が上がっています。
しかし日本は円安や中東情勢といった外部要因で物価が上がってしまったんです。そこで金利を上げたところで、お金を借りにくくなっても購買行動に変化はありません。教科書通りの利上げで物価高を抑えられるという構図はうまく当てはまらないのではないでしょうか。
今の状況を見ている限り、利上げだけでは日本の状況は改善できないと思います。

井上キャスター:
みずほ総合研究所 主席エコノミストの酒井才介さんは「利上げ幅が物価の上昇率よりも緩やかで景気の引き締めに至っていない」といいます。
つまり、利上げが緩やかすぎるので、経済活動が縮小していかない。さらに利上げをしすぎると、今度は景気全体が冷えてしまう。そのため高市政権も日銀もさらなる利上げに慎重になっているというのです。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
景気は絶対に冷やしてはいけないんです。お金を使って経済を回していかなければいけない。縮小させすぎるのはよくないと思います。
それ以外にできることが本当にない。手札がないんですよね。消費減税の話もありますが、経済を大きく動かしていかなければならないということを忘れてはいけません。
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<プロフィール>
池澤摩耶さん
会社経営者・投資家
元外資系投資銀行のトレーダー 2児の母
著書に「子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育」など