(ブルームバーグ):米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は2日、従業員には可能な限り高い報酬を支払っていると述べた。人工知能(AI)インフラブームによる利益をどのように分配すべきかを巡る世界的な議論について見解を示した形だ。
フアン氏は台北で開催中の見本市「コンピュテックス」で記者団に対し、「私は従業員には可能な限り高い報酬を支払うべきだと考えている」と語った。エヌビディアの提携先であるサムスン電子が最近妥結した報酬合意に関する質問に答えた。
サムスンの労組は先週27日、半導体部門従業員に平均約34万ドル(約5400万円)の賞与を支給する報酬合意を賛成多数で承認した。
フアン氏は「私は従業員に可能な限り高い報酬を支払っている。それが私のやり方だ。だが、それが正しいという意味ではない」と述べた。
世界的なAIの普及によって最大の恩恵を受けている企業には、利益をより多く従業員と分かち合うよう圧力が強まっている。サムスンは労組との合意によってストライキを回避したが、エヌビディアの提携先である台湾積体電路製造(TSMC)も利益配分を巡る懸念の払拭に取り組んでいる。
TSMCの魏哲家CEOは先週、従業員に対し、今年の利益分配金が平均で30%超増加するとの見通しを示した。同社の報酬制度を巡っては、一部社員からオンライン上で不満の声が上がっていた。
従業員の間では、将来的に自身の仕事がAIに置き換えられるとの懸念もある。これに対し、フアン氏は1日、AIが雇用を脅かすとの見方を「ナンセンス」と一蹴し、むしろ売上高や利益、国内総生産(GDP)の成長を促すとの考えを示した。
3月に提出されたサムスンの報告書によると、昨年の同社従業員の平均年収は1億5800万ウォン(約1700万円)だった。
原題:Nvidia Boss Says Workers Should Be Paid ‘as Much as Possible’(抜粋)
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