1日の米株式市場で、ソフトウエア関連銘柄が軒並み上昇。エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)の発言を受けて、より高度な人工知能(AI)ツールの登場によってソフトウエア業界が深刻な打撃を受けるとの懸念が後退した。

フアン氏は台北で開幕したエレクトロニクス見本市「コンピュテックス」での基調講演で、「ソフトウエア企業にとって、今は実際には信じられないほど素晴らしい時代だ」と発言した。

「『ジェンスン、エージェント型AIの時代が到来すれば、ソフトウエア企業は全て廃業に追い込まれる』と多くの人々が言っている。だが私は、全く逆だと考えている。なぜなら、今後は膨大な数のAIエージェントが存在するようになり、世界はもはや人間の数によって制約されなくなるからだ。それらのエージェントはこれまで以上に多くのツールを利用することになる」と同氏は述べた。

サービスナウは9.2%高で終了。一時は12%上昇する場面もあった。セールスフォースは9.7%、アドビは5.7%、マイクロソフトは2.3%、ワークデイは7.6%それぞれ値上がりして引けた。

この日は欧州株式市場でもソフトウエア株が積極的に買い戻された。

SAPは一時8.8%高と、過去1年余りで最大の上昇率を記録。ダッソー・システムズやセージ・グループ、キャップジェミニなども買われた。

2月には、米AI新興企業アンソロピックが一連の新たなAI製品を発表し、企業向けソフトウエアが時代遅れになるとの懸念をあおったことで、ソフトウエア株は大きく売り込まれた。もっとも、一部の投資家はそうした懸念は企業業績には表れていないと指摘する。一方で、欧州のソフトウエア企業の株価収益率(PER)は年初来で約20%低下している。

AIの脅威「想定ほど深刻ではない」

ディバス・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、レオナルド・デフェッツァ氏は「こうした企業の多くで、顧客行動は引き続き非常に安定しており、力強いキャッシュフロー創出も続いている」と話す。ソフトウエア業界に対するAIの破壊的影響について、「年初時点に見込まれていたほど深刻ではない」と続けた。同氏はここ数週間にウォルターズ・クルワー株に投資した。

BNPパリバ・アセット・マネジメントで欧州株式運用責任者を務めるジル・ギブー氏は、キャップジェミニやSAP、ダッソー・システムズ、ネメチェックのほか、ピュブリシス・グループやRELXに注目している。

「長期金利の上昇が続く中、このセクターはより広い意味で新たなバリュー株投資の対象になっている」と同氏は語った。

一方、バークレイズの欧州株式戦略責任者エマニュエル・コー氏は、このセクターの業績が堅調に推移しているにもかかわらず、個人投資家は依然として様子見姿勢を続けていると指摘した。

「一般投資家はまだ市場に戻ってきていない。割安株だと思って買った銘柄が実は『バリュートラップ(見せかけの割安株)』だったという事態に巻き込まれることを恐れている」と分析した。

原題:Software Stocks Jump as Nvidia CEO Sees More Use Due to AI (2)、Investors Pick Up Bargains in Europe’s Embattled Software Sector(抜粋)

(各銘柄の株価を終値に更新します)

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