(ブルームバーグ):人工知能(AI)スタートアップのアンソロピックの創業者7人全員が、最新の資金調達後、世界の長者番付トップ500入りを果たした。1社から1日で新たに加わった人数としては、ブルームバーグ・ビリオネア指数の歴史上、最多となる。
創業者グループはダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)とダニエラ・アモデイ氏のきょうだいが率いる。ブルームバーグ・ビリオネア指数の試算によると、各創業者の持ち株比率は1%未満だが、アンソロピックが28日に企業価値9650億ドル(153兆7000億円)で650億ドルを調達したことを受け、それぞれの持ち分の価値は約80億ドルに達した。
持ち分の評価額は、調査会社ピッチブックのデータと、過去の資金調達に関する報道を基に算出した。また、米未上場企業向け株式管理会社カルタのデータを用いて創業者以外の従業員への一般的な株式報酬も考慮して調整している。

アモデイ姉弟に加え、トム・ブラウン氏、ジャック・クラーク氏、ジャレッド・カプラン氏、サム・マッキャンドリッシュ氏、クリストファー・オラー氏も、初めてブルームバーグの長者番付に加わった。
アンソロピックの広報担当者はコメントを控えた。
人工知能(AI)ブームは、この数年で上場市場と未上場市場の双方に莫大な富を生み出している。AI向け半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)の資産は、2022年10月の109億ドルから1770億ドル超に膨らみ、世界8位となっている。
ブルームバーグは今月、最新のAIスタートアップ・ブームから新たに誕生した19人のAI長者を特定した。今月上場したセレブラス・システムズの創業者や、資産130億ドルとなったサージ・ラボのエドウィン・チェン氏らが含まれ、資産総額は590億ドルに達する。
サンフランシスコを拠点とするアンソロピックは、将来の方向性を巡る意見対立からOpenAIを離れた元従業員らによって2021年に設立され、チャットボット「Claude(クロード)」や企業向けツールで知られる。ブルームバーグは、4-6月期(第2四半期)の売上高は109億ドルに達し、前四半期から2倍超に拡大する見通しだと報じた。
今回の資金調達ラウンドを経て、アンソロピックの企業価値は初めてOpenAIを上回った。OpenAIの企業価値は、3月の資金調達後、8520億ドルと評価されていた。
ブルームバーグは、アンソロピックとOpenAIの両社が早ければ今秋にも上場する見通しだと報じた。
もっとも、アンソロピック創業者らの資産の大半は現金化していない株式価値で、アモデイ氏らは資産の80%を寄付する方針だ。ダリオ・アモデイ氏は、AI業界が生み出す富の集中、とりわけ税制や民主主義、政治的影響力に及ぼす影響を懸念していると公言している。
アモデイ氏は2026年1月のエッセイで「懸念すべきなのは、社会を壊してしまうほどの富の集中だ。AIによる経済的繁栄の最前線にいる者たちは、自らの富だけでなく権力も手放す意思を持つべきだ」と主張した。
原題:Anthropic Co-Founders Worth $8 Billion Each After Funding Round(抜粋)
--取材協力:Jack Witzig.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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