米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン副議長(銀行監督担当)は、イラン戦争がインフレに及ぼす影響を判断するのは時期尚早だとし、政策当局者は一時的な価格ショックを過度に重視すべきではないとの見解を示した。

ボウマン氏は金融政策に対する自身の立場について、29日にアイスランド・レイキャビクでのイベントで講演。4月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明には追加利下げがあり得ることを示唆した文言が維持されたが、その判断を自身が支持したと述べた。

FRB当局者の間では、次の一手は利下げと同程度に利上げもあり得ることを示唆すべきだとの主張が増えているが、そうした意見と一線を画した格好だ。

レイキャビクのイベントで講演を行うボウマンFRB副議長(5月29日)

ボウマン氏は「今後の金融政策の道筋を考える上で、中東での紛争が経済に及ぼす影響とその影響の持続性について、より明確な判断材料を得たい」と述べた。

その上で、「インフレ目標達成に向けたFRBのコミットメントに対して信認が維持される限り、エネルギー価格上昇に伴って一時的に押し上げられたインフレについては、過度に重視しないことが適切だ」と語った。

トランプ米大統領が導入した関税措置の影響については、「一時的」なものにとどまり、今後は薄れていくとの見方も示した。発言内容は事前原稿に基づく。

ボウマン氏は、エネルギー供給ショックには政策当局者は慎重に対応すべきであることを、経済研究は示していると指摘した。

「エネルギー価格の上昇で一時的に高まったインフレに対応してしまうと、根拠の乏しい引き締めを加え、経済活動や労働市場の環境を不必要に圧迫することになる」と述べた。

同氏は一方で、イラン戦争が長期化すればするほど、インフレ押し上げ圧力が強まる可能性は高まるとも警告した。

「特に原油価格の上昇が長期化した場合、あるいはエネルギー価格上昇の影響が米個人消費支出(PCE)価格に広範囲に波及し始めた場合は、リスクバランスに対する私自身のアプローチを見直す可能性が高まる」と述べた。

原題:Fed’s Bowman Says Too Soon to Judge Inflation Impact of Iran War(抜粋)

(第4段落以降に詳細を追加して更新します)

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