(ブルームバーグ):14日のニューヨーク原油先物相場は前日とほぼ変わらず。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、イラン戦争や原油貿易について協議した。
ホワイトハウスによると、米中は両国間の原油貿易拡大について話し合ったほか、イランの核兵器保有を認めないことでも合意した。
CIBCプライベート・ウェルス・グループのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は「事態が紛争激化よりも外交的努力の方に傾いているようにみえる限り、市場の関心は出口に集中する。つまりホルムズ開通で流通が再開される時期だ。ただし、その時期は後ずれを続けている」と述べた。
中東紛争は終結のめどが立っていない。イランは14日、中国籍の船舶にホルムズ海峡通過を許可すると明らかにした。オマーン湾ではホルムズ海峡付近で商業船が制圧され、イラン領海に向かっていると英海軍部隊が述べた。イランが同海峡の航行で統制を強めていることを示す新たな兆候とみられる。
国際エネルギー機関(IEA)は前日の石油市場報告で「世界の原油在庫がすでに記録的なペースで取り崩されている」と指摘。紛争が来月終結したとしても、市場は10月まで「深刻な供給不足」の状態が続くと分析した。
ホルムズ海峡を通じて輸送される原油と燃料は、1-3月期(第1四半期)に日量600万バレル近く減少したと、米エネルギー情報局(EIA)が報告した。戦争開始以降、ペルシャ湾を脱出した石油タンカーはわずかにとどまる。
ペルシャ湾では散発的な攻撃が起きているものの、4月上旬に取り決められた停戦は維持されている。しかし米国とイランの間では、見解の相違解消と和平案合意に向けた進展が見られない。ホルムズ海峡は事実上の閉鎖が続き、世界へのエネルギー供給が絞られている。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比15セント(0.2%)高い1バレル=101.17ドルで終了。北海ブレント先物7月限は9セント(0.1%未満)上昇の105.72ドルで終えた。
海上でのロシア産原油の購入を認めた米国の制裁免除措置は、今週末で失効する。大口の買い手であるインドの製油業者は、特に影響を受けやすい立場にある。インドは5月に入って以降、輸入量を増やしている。
TDセキュリティーズの上席商品ストラテジスト、ライアン・マッケイ氏は「エネルギー市場は比較的静かな局面に入っているが、足元の落ち着きは一時的なものであり、近く供給が再開されなければ、また不安の日々が訪れるだろう」と述べた。
原題:Oil Steady After Trump-Xi Talks as Iran War Remains in Limbo(抜粋)
--取材協力:Charles Gorrivan、John Deane.
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