日本銀行の増一行審議委員は14日、金融政策運営について、景気下振れの兆しが明確にならなければ、できるだけ早期の利上げが望ましいとの見解を示した。鹿児島市で講演した。

増氏は未だに緩和的環境であることは確かとし、金融政策正常化を完成させる過程として、経済・物価・金融情勢に応じて引き続き利上げで金融緩和度合いを調整していくことになると説明。その上で「景気下振れの兆しがはっきりとした数字で表れないのであれば、できる限り早い段階での利上げが望ましい」と述べた。

日銀の増一行審議委員

中東情勢の緊迫化を受けた燃料費の値上がりが、人手不足を主因とした物流費の上昇に波及すれば、影響は広範に及び、基調的な物価を押し上げることを懸念。ここから大切なことは「適時・適切な利上げによって基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑えること」だと指摘した。

日銀は4月の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%程度に据え置くことを決めた。一方、9人の政策委員のうち中川順子、高田創、田村直樹の3人の審議委員が反対し、1.0%程度への利上げを提案した。増氏も講演で早期利上げの必要性を主張し、次回6月会合での利上げが必要となる可能性を示唆した形だ。

足元の金利スワップ市場が織り込む日銀の利上げ確率は、6月会合が約75%、7月会合までは約93%となっている。

増氏は、日銀が政策判断で重視している一時的な要因を除いた基調物価の動向に関しては、「まだ2%の下にいるものの、かなり2%に近付きつつある」との認識を表明した。

増氏は三菱商事の常務などを歴任し、昨年7月に審議委員に就任した。

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