トランプ米大統領は、今週予定されている中国の習近平国家主席との会談で、台湾への米国の武器売却についても協議する意向を示した。この動きは、台湾支持の米国の従来方針を損なうリスクがある。

トランプ氏は11日、北京で行われる首脳会談で台湾向け武器供与について協議するか記者団に問われると、「その議論は行う。習主席は望んでいないが、それでも協議するつもりだ」と述べた。

米国はこれまで、1982年にレーガン大統領(当時)が台湾に示したいわゆる「六つの保証」の一環として、台湾への武器売却について中国側と事前協議を行わないとしてきた。トランプ氏が武器供与を巡り習氏と直接交渉するような動きは、こうした外交慣行を損なうことになる。トランプ氏は以前にも、事前協議の可能性に言及している。

中国側はこれまでも、台湾への武器売却について米国に繰り返し警告してきた。トランプ氏が武器売却そのものについて話し合うのか、それとも習氏の反対姿勢について触れるだけなのかは明らかになっていない。

トランプ氏は、この問題を会談の主題に据える考えはないとしたうえで、記者団に対し「台湾については、私よりもあなた方の方が持ち出すだろう」と述べた。

それでも、トランプ氏の発言は議会の反発を招く可能性がある。これに先立ち、超党派の上院議員グループは、台湾向けの140億ドル(約2兆2000億円)の武器供与計画を前進させるとともに、台湾への米国の支持は交渉の余地がないことを習氏に示すよう、トランプ氏に求めた。

米政府当局者は10日、首脳会談では台湾問題も議題に上る見通しだが、米国の台湾政策に大きな変更は見込んでいないと語っていた。

一方で台湾外交部(外務省)の呉志中政務次長は先月、トランプ氏と習氏の協議で台湾が「交渉の材料にされる」ことへの懸念を示していた。

ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のチーフジオエコノミクスエコノミスト、ジェニファー・ウェルチ氏は「習氏は台湾向け武器売却に対する中国の反対姿勢を改めて強調し、重要鉱物を巡る影響力と結び付ける可能性もあり、将来の武器売却に冷や水を浴びせかねない」と指摘。「中国がこれらの売却を強く嫌い、再び重要鉱物の供給をリスクにさらす可能性があるとの印象や直接的なメッセージをトランプ氏が受け取れば、さらなる売却の遅れにつながる恐れがある」と述べた。

原題:Trump Says He Will Discuss Taiwan Arms Sales at Xi Summit (1)(抜粋)

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--取材協力:Megan Scully.

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