(ブルームバーグ):中国の金融規制当局は、イラン産原油との関係を理由に米国の制裁対象となっている国内の石油精製会社5社への新規融資を一時停止するよう国内の大手銀行に助言した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、国家金融監督管理総局は、さらなる指針が示されるまでの間、中国最大級の民間石油精製会社、恒力石化(大連)煉化などとのエクスポージャーや取引関係を精査するよう大手行に求めた。
銀行側は現時点で、人民元建ての新規融資を控えるよう指導されている一方、既存融資の回収は求めないよう指示されているという。
今回の口頭での指示は、今月1日の大型連休入り前に出されたもので、米国の制裁を無視するよう企業に求めた中国商務省が2日に出した通知とは対照的だ。

銀行や保険会社を監督する国家金融監督管理総局は、コメント要請に応じなかった。商務省も最新の通知対象となる企業の種類についてコメントしなかった。一方、同省の規定には、企業側が適用除外を申請できる条項が盛り込まれている。
二次的制裁のリスク
一連の動きで、中国政府がトランプ米政権に対する強硬姿勢を示しつつ、国内の大手国有銀を米国の二次的制裁から守ろうとする難しいかじ取りが浮き彫りとなった。北京で14、15日両日に予定されている米中首脳会談を前に、米中間の緊張は高まっている。
米政府は、イランにとって重要な資金源である原油の輸出を遮断する取り組みを強化している。先月下旬には、米財務省外国資産管理局が恒力石化に制裁を科した。
米国はまた、イラン産原油を購入する中国の民間石油精製会社を支援した場合、銀行が二次的制裁の対象となるリスクがあるとも警告した。
ベッセント財務長官は、イラン関連取引を支えていると判断された場合の二次的制裁リスクについて、中国の銀行2行に警告書簡を送付したと述べたが、具体的な行名は明らかにしなかった。
中国の銀行は恒力石化への与信状況を公表していないが、ブルームバーグがまとめた融資データによると、中国工商銀行と中国農業銀行、中国建設銀行、中国銀行の4大銀行はいずれも2018年時点で恒力石化に融資していた。
これらの銀行と恒力石化にコメントを求めたが、返答がなかった。
中国は一方的な制裁に反発してきたが、過去には自国経済への影響を避けるため、大手企業が制裁に従うことを事実上容認してきた経緯もある。主要な国有銀行はドル決済網へのアクセスを維持するため、イランや北朝鮮、さらには香港の高官に対する米制裁にも対応してきた。

原題:China Asks Banks to Pause New Loans to US-Sanctioned Refiner (1)(抜粋)
(中国商務省の反応を追加して更新します)
--取材協力:Ambereen Choudhury、Denise Wee.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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